広報誌 南東北

第245号

有酸素運動は忘れずに!!

高レベルの筋トレは高リスク

筋肉増量の幻想 そのU
以前、筋量を増やしても増加する基礎代謝量は微々たるもので太りにくい体にはならない、ということをお話しましたが、今回はその続きです。
確かに筋量増加に伴う基礎代謝増加分は大きくありませんが、例えば筋量を1s増やすまでの活動代謝(運動量)はかなり大きなものです。さらにその人にとって強度の高い筋トレをすると、運動終了後にEPOC(運動後余剰酸素消費)が生じます。これは運動によって失ったエネルギーの補償活動によるもので、簡単に言うと運動が終わっても代謝の高い状態が続くということです。
最近の研究では、EPOCの量は運動強度の高さに影響されることが分かっており、高強度の筋トレではこの状態が最大48時間継続したという報告もあります。また有酸素運動に比べて筋トレの場合はトレーニングによって傷ついた筋肉の修復にもエネルギーを費やすわけでさらに代謝量が大きくなります。
結論として筋肉を増量して基礎代謝を上げる減量法は幻想ですが、高いレベルでの筋活動によって大きなエネルギー消費を呼び起こすことは減量に大変効果的です。ただ高レベルの筋トレはリスクも高くなるので、プログラムデザインは専門家によってなされるべきであり、健康という意味で有酸素運動も必ず実施することを忘れてはなりません。
(チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八ツ山田3-8-3 Tel:024-991-1045)
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