広報誌 南東北

第251号

おいしい減塩生活

旨みを楽しみ、カリウムで整える

塩分やカロリー(脂分)の多い食事を「おいしい」と感じる食生活に私たちは慣れており、このことは外食産業が提供するメニューや加工食品に顕著に現れています。
減塩には塩分の摂取量を減らすことと、積極的に塩分を体外に排出することが必要です。さて、薄味の食事をおいしく食べるには?そして摂りすぎた塩分を効率的に排出するには?どうしたらよいでしょう。
[食品に含まれる塩分量]    
食品 分量 塩分量   食品 分量 塩分量
マヨネーズ 大さじ1 約0.6g   塩ます 1切(80g) 約4.6g
バター 大さじ1 約0.3g   プロセスチーズ 1切(20g) 約0.6g
食パン 1枚(60g) 約0.8g   ロースハムうす切り 1枚(20g) 約0.6g
焼きちくわ 1本(100g) 約2.4g   焼き豚 1切(25g) 約0.6g
梅干し 1個(10g) 約2g        
[外食] ※あくまで一般的な目安であり、お店や材料により塩分量は異なります。
料理 塩分量   料理 塩分量   料理 塩分量
鍋焼きうどん 約6.7g   天丼 約4g   うな重 約4.7g
ざるそば 約3g   カツ丼 約6.9g   握り寿司 約4g
ラーメン 約6.3g   牛丼 約3.3g   カレーライス 約3.4g
焼きそば 約4g   親子丼 約5.4g   ハンバーグ 約3.1g
サンマの塩焼き 約1.5g   豚のしょうが焼き 約3g   お好み焼き 約3.1g
ミックスサンドイッチ 約2.3g            
旨み≠楽しむ
料理に使う食材にはそれぞれの旨みが隠されています。この旨みをおいしいと感じるようになれば塩は少量を効果的に使うだけで味にも十分満足のいく食事が摂れます。
日本人の食卓で馴染み深い食材に鰹節や昆布があります。まずはこれらを使った出し汁の旨みを味わうことから始めましょう。鰹節や昆布は煮詰めなくてもさっと湯にくぐらせるだけで旨みが引き出せます。この味をおいしいと感じるかどうかが鍵です。そこに魚介類や肉、野菜などの素材を加えます。それぞれの素材の旨みを感じ取れたでしょうか。食材から旨みを引き出すためにレモンやスダチなどの柑橘類の酸味や香辛料(唐辛子、胡椒)の辛味を利用するのも良い方法です。
カリウム≠ナ整える
WHO(世界保健機関)では食塩の摂取量を1日6g未満にするよう推奨していますが、日本人の平均的な摂取量は約12g。こうした現状から一般的な日本人の食生活を急速に世界的な基準に合わせることは難しいため「カリウムをより積極的に摂取する」という考え方が出て来ました。
カリウムは体内の余分な塩分を排泄する作用があるミネラルです。野菜や果物、またワカメや昆布に豊富に含まれています。こうした食材を使ったメニューを増やすことによって体内の塩分量にバランスをもたらします。特に外食や加工食品を多く摂る機会の多い人はぜひ意識していただきたい考え方です。
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