広報誌 南東北

第251号

ランニングは身体に悪い?

世界で「適切な運動」論争

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
昨年、ブリティッシュメディカルジャーナルに「一定の年齢以降たくさんの距離(週に30〜40km)を速いスピード(時速12km以上)で走ることは、健康を害し寿命を縮めて心筋梗塞のリスクを高め、運動不足の人が陥ると同様の被害をもたらす」との研究論文が掲載され「ウォールストリートジャーナル」にもこの記事が報じられました(一定の年齢が何歳をさすかは不明ですが…)。
さらに別の研究では、高レベルアスリートに運動不足の人と同様の冠状動脈硬化が発現したり、アスリートの「持久力」そのものが心房細動(脳梗塞発症リスクの1つである不整脈)のリスクを高めていると述べています。
もちろん多方面からの反論もありますが「適切な運動」の領域を超えればリスクが高まることに議論の余地はありません。「適切な運動」とは?
現行の運動強度の尺度は本当に正しいのか?「効果と危険性」は、常に運動指導現場での命題となります。
有酸素運動理論で有名なダラスの医師、ケネス・クーパーは「極端な身体トレーニングは、体をがんにかかりやすくする」とも言及しています。トレーニングがフリーラジカル(活性酸素)や免疫機構に関わることもあるでしょう。さらに研究が進み、「適切な運動」に対する明確な答えが確立されることを願って止みません。
(エルフィットチーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3-8-3 Tel:024-991-1045)

明確な答え早期確立に期待

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