広報誌 南東北

第251号

高性能X線透視装置を導入

アジア初、大動脈瘤手術がより安全

導入された最新機種「シーアーム」
総合南東北病院では、このほどフラットパネル搭載移動型X線透視装置C-Arm(シー・アーム)の最新機種(ドイツ製)を導入し、使用を開始しました。この機種の導入は、アジア地域で初めてです。主に心臓血管外科で行われる大動脈瘤の手術「ステントグラフト内挿術」を実施する際に使われています。
ステントグラフト内挿術は、破裂の恐れがある動脈瘤を塞ぐことが目的。患者さんの脚の付け根を少し切開し動脈内に入れたカテーテルという管を透視装置で映し出される画像を見ながら医師が操作し、ステントグラフトというバネ状の金属を取り付けた人工血管を瘤がある場所まで運び留置する方法です。胸や腹を切開することがないため高齢者をはじめ患者さんの身体的・精神的負担を極力軽減できます。
当院が今回導入した最新型C-Armは、大きくて平坦な検出器(フラットパネル)を搭載したことで、既存の機器に比べ非常にきれいでひずみのない手術部位の画像を映し出します。患者さんや手術スタッフの医療被ばくの量もより低減するなど新機軸が多数盛り込まれています。
高機能な本機器の導入により、当院の手術室にはX線透視装置と手術代を組み合わせた「ハイブリッド手術室」の治療環境が完全に整いました。治療を担当する医師は「本機器を活用してより安全な医療の提供に努めたい」と話しています。複雑な手術でも医師はこれまで以上に円滑に、短時間で手術できるため患者さんにとっても朗報のようです。

無事故願い手術室開き


無事故を祈った渡邉理事長ら
総合南東北病院の平成25年手術室開きは、仕事初めの1月4日(金)今年初朝礼の終了後、手術室前ホールで行われ、この1年の無事故と安全を祈りました。
渡邉一夫理事長、寺西寧院長らが出席して祭壇に玉串を捧げた後、渡邉理事長が「手術の安全と、年間手術件数の増加を目指して今年もがんばりましょう」とあいさつ。事故の内容に祈願すると共に一人でも多くの患者さんを救うよう努力することを誓い合いました。

格付「BBBプラス」を堅持

(株)日本格付研究所(JCR)は12月11日、(一財)脳神経疾患研究所を「長期発行体格付はトリプルBプラス、格付の見通しは安定的」に格付したと発表しました。
同疾患研究所は総合南東北病院など8病院を含む医療・介護施設などを展開、昨年10月に内閣府認定一般財団法人に移行しました。
格付けの理由として@民間病院初のがん陽子線治療施設に続き世界初のホウ素中性子補足療法(BNCT)に取り組むなど先進医療に積極的A南東北グループ各法人は好業績を確保しているB原発事故後、医師・看護師の不足感が強いが、当院では100人程度の常勤医師がおり入院・外来ともに集患は順調で今後も安定した収益を見込めるC昨年8月に開院した新百合ヶ丘総合病院は地域への浸透とともに患者数も増加し収支改善する可能性が高いDグループの投資意欲は強く、BNCTの実用化、新生病院の新築、総合東京病院の増築などが進んでいる―などを挙げています。JCRは、新病院の建設や増改築に伴う有利子負債の増加は「想定内」としています。

三成会が「子育てサポート企業」に認定

医療福祉関係で県内初

認定書を手にする中村事務局長(前列右から2人目)ら
南東北グループの医療法人社団三成会(渡邉一夫理事長・須賀川市)が、県内医療福祉関係で初の「子育てサポート企業」に認定され11月20日、福島労働局で厚労大臣からの認定証が交付されました。この制度は従業員が仕事と子育てを両立できるよう環境整備し計画達成企業を大臣認定し、認定マークを使い人材確保などに活用できるもので県内の企業では8社目です。
認定証交付式は同日午後10時から福島合同庁舎3階会議室で行われ、河合智則福島労働局長から三成会の中村喜美子事務局長、小貫聖二事務長に認定証・くるみんマークなどが手渡されました。
三成会は南東北春日リハビリテーション病院、春日リハビリテーション・ケアセンターなどを運営。従業員は197人。3年前から今年8月末まで@父親の育児休暇促進A代替要員の確保B有給休暇促進C就労体験機会提供拡大―などの行動計画を実施。これまでに父親の育児休暇取得が4人、女性は100%取得するなど9つの認定基準をクリア。離職率も約5%で仕事と子育てがしやすい職場づくりを進めています。計画第2期は9月から27年3月末まで実施中です。
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