広報誌 南東北

第253号

HACCP(ハサップ)

パッケージに「HPCCP」と表記されている食品を目にしたことがあると思います。Hazard Analysis Critical Control Pointの略でハサップ、またはハセップと呼び、危害分析重要管理点と訳す国際的な食品衛生管理手法です。通常食品の安全管理は最終製品の一部を抜き取り検査する方法で行われます。これに対しHPCCPは、食品の製造工程の中で食品衛生上、特に重要な工程を常時監視することで出荷される全製品の安全管理が行き渡るようにする食品安全管理システムです。
HPCCPは、宇宙飛行士が食べる宇宙食の安全性を高めるために開発されました。わが国では病原性大腸菌O157による食中毒発生以来、クローズアップされてきました。導入するには厚労省の認可を受けなければなりません。
HPCCPの考え方は、家庭での食中毒対策にも取り入れて実践できます。食材購入から食後の後始末まで6段階に分け、それぞれの過程で注意点をチェックすると最終的により安全な食事が摂れます。@食材購入時=消費期限を確認し新鮮なものを購入するA食材の保存時=冷蔵庫に食材を貯めこまない。冷蔵庫の温度に注意するB調理前=調理前の手洗い。調理道具の清掃C調理時=食材を良く洗う。火を通すものは十分に加熱するD食卓=食べる前に手を洗うE残った食品の整理=飲食に不安を感じるものは処分する―という方法。宇宙開発で生まれた食の安全の知恵をぜひ家庭でも生かして下さい。
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