広報誌 南東北

第254号

日本で栄養失調?

低栄養招く偏食、孤食

3度の食事をきちんと摂っているのに「低栄養(栄養失調)」になってしまう人が、高齢者を中心に増えています。栄養の過剰摂取が叫ばれる中なぜこうした正反対のことが起こってしまうのでしょうか。
低栄養とは肉類や卵類の摂取不足によって血液中のたんぱく質が不足している状態です。たんぱく質は血液や血管、筋肉、免疫細胞を作る材料となるため不足すると生命にかかわる深刻な疾患を招く恐れがあります。たんぱく質が不足しているかどうかは、血液検査で分かります。健康診断を受けている人は診断結果を見て下さい。血液中のアルブミン(Alb)値が3・5g/dl以下の場合、たんぱく質不足の疑いがあります(肝機能の低下でアルブミン値が低い場合もある)。
低栄養を招いている原因は、極端な偏食です。それを助長しているのは、もう20年前からいわれるようになった独りで食事を摂る「孤食」にあるようです。最も代表的な例としては1人暮らしの高齢者が、ほぼ毎日、同じメニューの食事を摂っているケースです。特に病気や精神的な落ち込みから食事に対する喜びを失っている方に多く見られます。
「毎日食べると良い10食品群」が発表されています。肉類・魚介類・乳製品・卵・油脂類・大豆製品・緑黄色野菜・イモ類・海藻・果物です。これらすべてを大量に摂取する必要はありません。食事全体のカロリーが足りていれば、ソーセージ1個、チーズ1片、海苔1枚といった少量でも、それぞれの項目における一目の摂取要件を満たします。低栄養を回避するためにも摂取する食品の種類を増やすように心掛けましょう。
10食品群摂取チェック
しっかり食べ食品群 チェック欄
肉   類
魚 介 類
牛乳(生乳ヨーグルト含む)
油 脂 類
 
しっかり食べ食品群 チェック欄
大豆・大豆製品(味噌・しょうゆ除く)
緑黄色野菜
イ モ 類
海   藻
果   物
○の数が0〜3点   ○の数が4〜8点   ○の数が9〜10点
栄養素が足りません!
要注意!
  あと一息!
頑張りが必要です。
  優秀です!
運動習慣もあれば満点

種類増やそう摂取食品

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