広報誌 南東北

第256号

鯵(アジ)

DHA多く含む魚 夏バテ予防にお勧め

 鯵は暖かい海を好み、北海道南部から東シナ海までの浅瀬や湾内から深海に至るまで広く生息しています。ゼイゴというかたいトゲのようなウロコが頭から尾まで並んでいるのが特徴で、日本では昔から最も馴染みのある魚です。
 年間を通して獲れるが、旬は5月から7月頃です。しかし産地や品種によっては相模湾のムロアジのように秋に獲れるのもあります。ただ一般的に秋から冬にかけては入荷にばらつきがあり脂ののりも今ひとつのようです。
 鯵は脳を活性化させるDHA(ドコサヘキサ塩酸)を多く含んでいます。血管の病気に有効で高血圧・動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞などの病気を予防するEPA(エイコサペンタ塩酸)も豊富です。また骨粗しょう症改善に大切なカルシウムはじめ成長を促進するビタミンB2、カルシウムの腸からの吸収を助けるビタミンDなどが含まれることも鯵の魅力と言えるでしょう。
【調理のポイント】
 鯵には『ゼイゴ』と呼ばれるウロコがあります。そのゼイゴがしっかり付き腹の辺りが丸く高く盛り上がっているのが薬効の高い印。目が生き生きしヒレやエラがピンと張っているのは新鮮な証です。DHAやEPAは鯵の脂肪に含まれるので脂ののった鮮度の良いものを選びましょう。食べるときは抗酸化ビタミンの多い野菜やシソ・生姜・ネギなどと食べると魚の脂の酸化を防ぐのに役立ちます。ビタミンB群が含まれるので夏バテ予防にお勧めです。焼き過ぎるとせっかくの脂が落ちてしまうので注意してくださいね。

(参考:食の医学館 栄養管理科 水野理沙)
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