新しい医療用語
            DPC
 私たちが支払う医療費は「出来高払い方式」という仕組みで計算されています。これは検査、注射、薬など、ひとつひとつの医療行為ごとに料金を設定し、その合計金額を支払うという方法です。昭和33年に構築されて以来、日本の医療を支えてきました。ただこの出来高払い方式では、積極的な医療を行ないやすい半面、過剰な診療を招きやすいという欠点も指摘されています。
 最近になって、医療費の計算に「DPC(診断群分類)方式」という全く新しい方法が、一部の病院で試みられるようになりました。これは、病名や手術の有無などによって病気の種類を分類し、その分類ごとに1日あたりの医療費が決められるという方法です。その病気と入院日数に応じて費用が計算され、その間にどのような注射や検査、投薬が行なわれても費用は変わらないというものです。
 ただし、手術やリハビリ、特殊な検査や治療などは、出来高払いが適用されて別途加算されます。また、この分類にあてはまらない病気は出来高払い方式で計算します。DPCは、2003年に大学病院などで試験的に導入され、その後、ごく一部ですが民間病院でも適用が始まりました。DPCによる医療提供体制の効率化が期待されています。

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