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PETをめぐる一部報道の誤りについて
国立がんセンターが反論を発表をしています
 

PETを用いた検診は
一般的ながん検診より高い検出率を示しています
 
 3月3日読売新聞夕刊記事に掲載された『PETがん検診』に関する記事は、不適切な表現や、 解釈・説明の不十分な点がみられ、PET検査およびがん検診全体についても大きな誤解を招きました。 これに対して取材を受けた「国立がんセンター」は、ホームページに記事の内容をただす「反論」を発表し、誤解を招く記事が掲載されてしまった経緯を説明するとともに、PET検診の有効性をあらためて強調しています。

 
国立がんセンターの見解
PETの有効性は明らかです。
 記事内容に不適切な表現があった原因について、国立がんセンターでは次のように説明しています。
1)取材の過程で行き違いがあったこと。取材を受けた職員は、内容の表現の仕方によっては誤解を招きやすいものであることから、追加取材で誤解を受けやすい点は解消できるものと考えていましたが、時間の制約などで、結果としてこれができませんでした。このため一部分が強調された不正確な記述がそのまま記事になってしまった。
2)取材時のコメントの主旨と記事が大きく食い違ってる。 コメントの一部分だけを用いてPETについての否定的な記事を構成した。
3)現在のデータが中間的・予備的なものであり、この点が全く記述されておらず偏った印象を与える記事となっている。
4)PETを用いた検診が一般的ながん検診よりも高い検出率を示していることを説明したが、 このことは全く記事に取り上げられる事なく、PETの弱点のみが強調されておりPETの有用性が反映されていない記事となっています。
 
統計上の数値を見るときの難しさ
 特に検診・診断における「感度」という統計上の数値に対する考え方は難しく、誤解を招きやすいところです。がんの中で検査で陽性にでるものがどれ位あるかは「感度」で表わされ、検診の精度の指標としては重要なものです。 今回の「85%」もこの感度を基にした数値ですが、実はこの感度は専門家にとってさえ、その意味の解釈が大変難しいものなのです。どうやら新聞報道はこの感度に対する無理解の上に書かれたもののようです。
 最後に国立がんセンターでは、PET検診に関する研究を他の研究施設と共同してさらに進め、国民の健康増進に役立つ成果を上げていきたい、と結んでいる。

 サザンクロスでも、PET検診について正確な理解が得られるよう、今後も科学的で偏りのない情報提供に努めてまいります。
  
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