昼寝について/仕事の効率アップにも効果

 今年の春は桜の季節に思いがけない寒気と雪に見舞われました。夏のような陽気と寒気が交互にやってきて、体調もおかしくなってしまいそうでした。
春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く
夜来風雨の声
花落つること知りぬ多少ぞ
 中国、唐の時代の詩人、孟浩然(もうこうねん689~740)の漢詩(五言絶句)「春暁」を、現代語で読み下したものです。孟浩然は放浪や隠遁など、自由な生活を送りながら、年下の李白に大きな影響を与えたと言われる詩人。あまりにも有名な詩ですが、その意味は春はポカポカ陽気で眠いなあ、という寝坊の言い訳ではないようです。
 「このごろ、夜明けが早くなった。目が覚める頃には、周囲はもう明るく、小鳥がすでにさえずっている。季節は冬からもう春に変わったのだ。そういえば、昨晩は雨風が荒れていたが、春にせっかく開いた花が、どれほど落ちてしまったことだろうか…。」
 漢詩の解釈はなかなか難しいですね。漢文の授業になると眠気が襲ってきた高校の頃が思い出されてきます。


理想的な昼寝の仕方とは?
昼寝ときいて、どんなイメージを持ちますか?休日ならともかく、仕事中は抵抗があると思われがちですが、昼寝は健康に良いだけでなく、仕事の効率アップにも効果的なのです。
なぜ午後になると眠くなる?
午後の眠気は、人間の体内リズムとも関係があることが分かっています。人間は午前2時~4時、午後1時~4時に眠気の山を迎えますが、それと昼食後の消化と重なって午後に眠気が訪れるのです。
昼寝で脳を休憩させましょう
眠気は自己防衛のために脳から発信される信号でもあります。忙しい時こそ、昼寝で脳を一時的にストレスから切り離し、リフレッシュさせることで集中力アップをはかりましょう。
ただ寝るだけではダメ?
ひとことに昼寝をするといっても、方法を間違えると余計に疲労を感じてしまいます。昼寝にも理想的な時間とタイミングがあり、できるだけ、いつも同じ時間帯に昼寝をすることが大切です。
昼寝時間は15分~20分
30分以上寝ると深い睡眠に入ってしまうため、睡眠から覚醒への切り替えが難しくなります。目覚めをスッキリさせるには、15分~20分が良いといわれています。
昼寝の姿勢
必ずしも横になる必要はありません。デスクにうつぶせる、椅子の背もたれによりかかって、クッションや枕を用意して…など、自分がその時リラックスできる状態で休みましょう。
なかなか眠れない人は…
自分なりの昼寝前の儀式を作ってみましょう。梅干しを見ると唾液が出るように、眠りやすくするために条件反射を身につけます。
① 歯磨きをする
② リラックスできる香りを嗅ぐ
③ 深呼吸をする など
目覚め方も大切です
すぐに体を動かさずに、体を伸ばして、深呼吸をし、ゆっくり体を目覚めさせます。「リフレッシュできた!」とポジティブな思考で起きることも大事です。
昼寝のお助けアイテム
● 目覚まし時計(アラーム)…決まった時間に目覚めるようにする
● アイマスクなど目隠しできるもの…刺激が少ない方が良く眠れる
● 耳栓など…普段から騒音が気になる人は必須
● 軽い毛布・ブランケット…軽く保温ができるものがベスト
● コーヒーなどカフェインを含む飲み物…昼寝前に飲めば、目覚めた後スッキリ!