広報誌 南東北

 

ショウガ(生姜)

全身の機能高める万病の妙薬 殺菌、食欲増進、新陳代謝に効め

血行良くしかぜの予防 ショウガ(生姜)は日本や中国、インドなどで古くから使われてきた香辛料です。冷奴の薬味や豚肉のショウガ焼き、寿司の〝がり〟などショウガをちょっと添えるだけで食欲を増進。独特の香りが和食や中華料理に欠かせない風味を作り出します。薬として血行を良くする作用、発汗により熱を下げる作用、咳を静める作用があり、昔から人々の役に立ってきました。
 栄養的にはビタミンB1、B2、Cが少量含まれる程度なのでほとんど期待できませんが、特有の辛みや香りに優れた薬効があります。ショウガの辛味は、ジンゲロンやショウガオールといった成分で、これらには優れた殺菌力があり、食中毒の予防に有効です。
 また胃液の分泌を促進し、消化吸収を助けるので、食欲がないときなどは積極的にとるようにするといいでしょう。さらに香りには、ジンギベレンという成分で胃を健康にする作用、解毒作用、消臭作用があり、風邪の初期症状や吐き気止め、たん切、せき止め、冷え性の改善、神経痛の緩和などに効果が期待できます。
 根ショウガは1年中出回っていますが、葉ショウガは初夏が旬です。辛味が少ないので、そのまま味噌を付けるなどして食べられます。風邪気味のときはショウガのおろし汁に刻みネギを加えて熱湯を注いだショウガ湯を飲むと悪化するのを抑えられます。
 食欲不振でだるいようなときは、ビタミンB1の吸収を助けるタマネギと組み合わせた料理に使うと食欲が増進されます。ただし刺激が強いので、胃腸の弱い人は1度にたくさん摂らないようにしましょう。

(参考:食の医学館 栄養管理科 水野理沙)

トップページへ戻る