広報誌 南東北

 

小児への上手な薬の飲ませ方

好きなものに混ぜて飲ませて、きちんと飲んだら褒めましょう

 病気にかかり、いざ薬が処方されたとき薬を飲みたがらない子どもさんも多いようです。小児に対する薬の上手な飲ませ方をご紹介します。  小児用に出てくる薬は主に粉薬が多いようです。原則として水かぬるま湯と一緒に飲みますが、粉のままではむせって飲みにくいため少量の水かぬるま湯に溶き、よくかき混ぜ沈殿しないうちに飲ませます。しかし水に溶かしただけでは薬嫌いの子どもは飲んでくれない場合もあります。
  そんな時上手に飲ませるコツがあります。赤ちゃんや小さな子どもの場合、まずお母さんの指をきれいに洗い、ごく少量の水で練り(ペースト状の硬さに)これを指先にとります。赤ちゃんの上あごや頬の内側につけ、水やミルクなどを飲ませて薬を流し込みます。薬の量が多くて何回にも分けると子どもが嫌がってしまうことがありますのでなるべく一回で飲み終わるくらいの量にして下さい。
 そのまま飲んでくれない子どもにはアイスクリームやプリン、チョコレートなど味が濃くて冷たいものや甘いものなど好きなものに混ぜて飲ませると簡単です。ただ混ぜていけないもの・混ぜると逆に苦味が増してしまうものもあるので注意です。また薬を飲ませようとしても満腹になって薬を飲まなくなることもあります。お医者さんに相談して空腹時や授乳前に飲ませるのも一つの方法です。
 薬を飲むのが好きでも嫌いでもきちんと飲んだら大げさなくらいに褒め、抱きしめてやると子どもは次の自信につながるようです。病気をしっかり治すためにも上手に薬を飲ませてあげましょう。

(薬剤科 中野洸大)

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