広報誌 南東北

 

双極性障害

 気分が極端に高揚する躁状態と極端に落ち込むうつ状態の両極を持つ障害を「双極性障害」といいこれまで「躁うつ病」と呼ばれてきました。その原因は解明されていませんが、脳の働きを調整している神経伝達物質のバランスの崩れとする説が有力です。
 双極性障害の最大のリスクとして自殺率が非常に高いことが挙げられます。躁状態の時行った常識的には無分別とされるような行動に対して、気分の波がうつ状態になった時に非常に強い自責の念を抱くことを繰り返すうちに結果として自己破壊的な行動を起してしまうためと思われます。
 双極性障害の場合はうつ病と比べて病気という認識を本人も周囲の人たちも持ちにくい傾向があります。気分を安定させるために適切な薬を服用し、医師のカウンセリングなどを受けることで症状を改善していくことが可能です。
 気分的に異常な高揚感を感じるときに人間関係や仕事上で大きな間違いを犯す傾向のある人、こうしたことがきっかけとなりうつ状態に悩んでいる人―。双極性障害とうつ病では、治療方針が異なります。同障害を疑われる人もうつ病の人と同様、うつ状態が辛い時に病院や医院を受診するケースが多いので調子が良いと自分で感じている時、後でうつ状態を招くような行動を取っていなかったかどうかを医師に伝えることがとても重要なようです。

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