広報誌 南東北

 

痩せているのに肥満?サルコペニア肥満

脂肪が多く筋肉減少 予防は筋トレと食生活

血行良くしかぜの予防

 今月の話題はサルコペニア肥満です。ギリシア語でサルコは筋肉を、ぺニアは減少を意味します。この加齢性筋肉減弱症に肥満が合併したものをサルコペニア肥満と呼びます。脂肪の量が多いのですが、筋肉が減少しているので見た目にはそれほど太って見えないことが特徴のひとつです。  8月号のこの欄で触れましたが、40歳くらいから筋肉は年に1~2%ずつ減少します。そのスピードは運動不足によりさらに加速します。その結果筋力が低下して様々な不都合をもたらします。高血圧、糖尿病、脳卒中などのリスクが高まるほか転倒、骨折、寝たきりの危険性も高くなります。統一見解はまだありませんが、体重に占める筋肉の割合が男性27・3%、女性22%以下になるとサルコペニアの可能性が出てきます。
 またよくつまずく、歩くのが遅い、ペットボトルのふたが開けられない、ダイエット後のリバウンドの経験がある、椅子から片足で立ちあがれないなどもサルコペニアの特徴です。見た目にはそれほど太っているわけではないので自覚的にリスクの認知が低いこともさらに危険性を高めます。
 予防には継続的に筋トレを行うことです。スクワット、クランチ(腹筋)、カーフレイズ(かかと上げ)、膝つき腕立て伏せなどが簡単にでき効果的です。またトレーニング後にたんぱく質(アミノ酸)と糖質を同時に摂取することでさらに効果を上げることができます。トレーニングも食事療法も専門性を必要とします。現在の健康状態を把握したうえで行うものですので、ドクターやトレーナーにご相談ください。

(エルフィット チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3―8―3 ☎024―991―1045)

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