広報誌 南東北

 

運動による自律神経機能の改善

1日20分以上習慣化で効果 有酸素運動が自律神経を改善

 今月は「自律神経」の話です。「自律神経」は循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、代謝などの不随意(自分の意志に基づかない)な身体活動を制御してホメオスタシス(恒常性)の維持に働いています。
 ホメオスタシスは生物にとって重要な性質で、生体内外の環境因子の変化にかかわらず、生体の状態を一定に保つ性質をいいます。例えば体温は外気温に左右されることなく36℃~37℃に保たれているようなことを指します。つまり自律神経の機能は「健康」を定義するうえでたいへん重要なファクターとなります。
 さてわが国は世界に類を見ない高齢化が進み、医療費は増大し国の財政を圧迫していますが、加齢に伴う疾病罹患率増大の背景には、身体活動の減少が大きな要因を占めていると考えられています。福岡大学身体活動研究所によると、在宅型運動プログラムとしてステップ運動を週あたり140分以上、「中~やや強」程度行うことにより有酸素能の顕著な改善が認められた場合、自律神経の機能も改善が認められることがわかりました。つまり1日20分以上の有酸素運動を習慣化することが心肺能力を向上させ、自律神経機能を改善し、健康の維持増進に寄与するというわけです。1日20分ならなんとか継続できそうですね!

(エルフィット チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3―8―3 ☎024―991―1045)

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