広報誌 南東北

 

カブ

胃にやさしい春の七草 骨粗しょう症の予防にも

カブ カブは大阪の天王寺カブや京都の聖護院カブなど地名が付いているように地方品種が多く、日本全国で80種類ほどあります。大きさは大・中・小カブ、色からは白・赤カブに分類できます。春の七草の「すずな」はカブのこと。わが国では古くからなじみ深い野菜で『古事記』『日本書記』にも記されています。旬は晩秋から初冬にかけて。原産地は地中海沿岸・南ヨーロッパ地帯・アフガニスタン地方といわれています。
【栄養成分】
 白い根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜に分類されます。根にはでんぷんの消化を助けるアミラーゼなどの酵素が多く含まれているので、胃炎や胸やけなどに効果があります。葉は根よりも栄養的に優れており、カロテン、ビタミンB2・C、カルシウム、鉄、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素が骨粗しょう症予防や免疫力強化に役立ちます。さらに鉄分に加えて貧血を予防する葉酸も含んでいるので、貧血気味の方にも適した食材です。
【選び方・食べ方のポイント】
 選ぶポイントは、光沢があり実が丸く、かたくしまっており葉がみずみずしく色鮮やかなものが良いでしょう。根は煮物・蒸し物・漬物・汁の具などに使います。アクが少ないので生のままでも料理できます。葉は炒め物や和え物、汁の具や菜飯などに使え、サッと茹でてからみじん切りし、ジャコやゴマと合わせて醤油で炒ると常備菜として利用できます。寒い日々が続きます。胃腸を温める効果もあり、火通りも良く短時間に調理できるカブを利用して胃腸に優しいおかずを作ってみましょう。

(参考:食の医学館 栄養管理科 水野理沙)

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