広報誌 南東北

 

血管年齢を知っていますか

生活改善で血管年齢若返り 腹八分目食事と適度な運動

 日本人の死因のうち2位の心疾患と4位の脳血管疾患を合わせた「血管事故」(25・4%)は、1位のがん(28・5%)に匹敵するほどで身近な健康問題です。血管の細胞が傷つくと血管の壁が硬くなって弾力性が損なわれたり、コレステロールが溜まって血管が狭くなったりします。原因の1つは加齢、つまり「血管の老化」(動脈硬化)です。老化は加齢だけでなく高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病、喫煙も直接血管を傷つけ血管の老化の原因になります。
 誰もが老いるように血管がしなやかさを失うのは自然なことですが、自分の血管年齢を知ることは様々な病気の予防になります。血管年齢を測る機器も充実し、器具をつけて横になっているだけの検査で調べることができます。
 血管年齢は20歳代の若さを保っていることが理想とされますが、年齢相応であれば健康な状態と言えます。しかし血管年齢が実際の年齢より10~19歳高い場合は何らかの生活習慣病を患っている可能性があります。さらに20歳以上高い場合は心筋梗塞や大動脈瘤などを患う危険性が高い状態と考えられます。
 血管年齢は、実際の年齢と違って若い状態を維持することも下げることも可能です。血管年齢を若くするには原因となっている病気の治療のほか生活習慣の改善が有効です。野菜たっぷり、塩分控えめ、魚や大豆製品をたくさん摂る―などの食生活の改善です。食べ過ぎ・飲み過ぎを止め〝腹八分目〟を心がけること。次はウォーキングなど軽めの運動(1日に15~30分程度)。そして禁煙です。条件や個人差はありますが、要はバランスのとれた食生活や、適度な運動、十分な睡眠など生活を改善し動脈硬化を防ぐことです。取り組み方によっては半年間で血管年齢が30歳も下がり、年齢相応になったケースもあるようです。専門医に相談して老化防止にチャレンジしてみて下さい。

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