広報誌 南東北

 

エビデンス

 エビデンスは、日本語に訳すと証拠、根拠、証言、形跡という意味です。医学・保健医療やIT分野でよく聴かれますが、保健医療で用いられる場合は「根拠」という意味で使われます。それは科学的根拠、つまり実験や調査などの研究結果から導き出された「裏付け」があることを指しこの分野で「エビデンスがある」と言えば「科学的根拠がある」という意味です。
 健康に役立てたい、効果のある治療や投薬を受けたい―というのは多くの人の共通の願いだと思います。それに応えるため様々な研究による検証が行われ、その結果に基づいて健康法や薬が開発され、医療機関で治療が行われています。テレビや本、インターネットなどで健康や医療に関する情報が簡単に手に入り、健康意識も高まっています。 しかし全ての情報が必ずしも「正しい」「効果ある」と言い切れないのも事実です。テレビ番組で紹介された健康法や「ダイエットに効く」「がんに効く」という商品に十分なエビデンスがなかったりする例も少なくありません。誰かに勧められたから、大々的に宣伝しているからというだけで健康法や薬、治療法を選ぶのは危険です。エビデンスに裏付けされた方法であることを知った上で選ぶことの大切さは、生命にかかわる問題である以上、いくら強調しても強調し過ぎることはありません。健康・医療情報を選択する時はインターネットはじめ様々な情報源から得られる情報の背後にあるエビデンスを知り、どれが正しいか判断することが大切のようです。

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