広報誌 南東北

 

3校が医学部穿設を申請 今夏にも1校を決定


文科省に申請後、報道陣の取材を受ける渡邉理事長
 郡山市の総合南東北病院などを運営する(一財)脳神経疾患研究所(渡邉一夫理事長)は締切日の5月30日⑥、文科省に「国際復興記念大学医学部医学科」の新設を正式に申請しました。国が東北地方の東日本大震災復興と医師不足の解消を目指し東北で1校だけ医科大学新設を認める決定したのを受けたもので同日、仙台市の東北薬科大学、宮城県と合わせて3団体が申請しました。
 文科省は6月中にも医療関係者や大学教育の専門家らによる有識者会議を発足、今夏ごろまでに1校に絞って医学設置審議会に諮り決定する予定です。新設が認められれば昭和54年に設置された琉球大学以来35年ぶりです。
 今回の医学部設置は「東北の復興と安全・安心な環境、地域医療・国際貢献できる医師の育成」などが基本。「すべては患者さんのために」を院是とする同研究所は大学名を「国際復興記念大学」とし復興を強調しています。主な方針として放射線医学研究所の設置や原発事故を含む大規模災害の医療提供態勢の研究、がん撲滅に向けた国際的な臨床・研究事業の展開、国内外から学生を集め地域医療に貢献する医師・医学研究者の育成、国際標準の医学教育―などを盛り込んでいます。具体的には総合南東北病院敷地内に校舎を建設、初年度の募集定員は約100人で平成28年春に開学する予定。全員奨学生として支援する代わり卒業後の一定期間、東北の医療機関で貢献してもらう考えです。
 医学部新設に地元では「福島県への医科大学誘致を推進する会」が5月9日にシンポジウムを開催したほか署名運動を展開、1ヶ月間で20万人超の署名を集めています。
 渡邉理事長は「公平公正な審議を経て震災からの復興、医師不足解消に寄与する当法人の設置案が選ばれることを願います」と話しています。

クールビズを実施中 10月まで1カ月延長

 総合南東北病院をはじめとする南東北グループは、6月1日(火)から10月31日(金)まで「クールビズ」を実施中です。
 東日本大震災や原発事故に伴う発電所の稼働停止などで東京電力や東北電力管内の電力不足が心配されるほか地球温暖化対策、省エネ対策に協力するとともに業務の効率化を図るためです。期間は昨年までは6~9月までの4ヶ月間でしたが、4年目の今年は10月末まで1ヶ月間延長し5ヶ月とします。  具体的には①業務効率向上のため職員の服装は軽装(ノーネクタイ、半袖ワイシャツの着用)を認める②各施設内の冷房設定温度は、高めを基本に各施設の実情に応じて設定する―などです。同グループには7法人の病院や介護施設など合わせて約80ヶ所ありますが、皆さんのご理解とご協力をお願いします。

渡邉理事長の朝礼講話を出版 最近2年から35編を抜粋


出版された「南東北グループの講話①」
 総合南東北病院などを運営する南東北グループの渡邉一夫理事長・総長の朝礼での話をまとめた「医療への想いを伝える~南東北グループの講話」(四六判、222㌻)が現代書林から出版されました。
 同グループ(7法人で病院8、診療所・クリニック・介護施設など約80施設。職員6000人超)中核の同病院では33年前の開院以来毎週月曜日に朝礼を実施しています。全職員の3分の1の400人近くが出席する全国でも珍しい朝礼。渡邉理事長が話した平成23・24年の中から35編を抜粋し一冊に収録しました。
 同病院の院是は「すべては患者さんのために」。東日本大震災が起きた23年には「情報・健康管理・連帯活動が大切」「単独行動は患者さんに危険を及ぼす」「先を読むこと」や海外との医療交流促進などについて言及。首都圏に進出、海外との医療提携が始動した24年には「世界一を目指そう」「病院の使命は救急医療」「医療スタッフの5つの約束を語ろう」「何事も諦めない」などと職員を鼓舞しています。
 定価は1500円(税別)。県内の書店で販売しています。

フルート演奏で患者さんを慰問 泉崎村の福田さんコンサート


市民を楽しませた福田さんのフルート演奏
 総合南東北病院ボランティア「紙ふうせん」の「カフェ・ミニコンサート~フルートの調べ」は、5月20日③午後2時から同病院1階のエスカフェで開かれ、鳥の鳴き声を思わせる澄んだフルートの音色で訪れていた市民や患者さんたちを楽しませました。
 演奏に訪れたのは西白河郡泉崎村に在住のフルート奏者・福田茂さん。白河市出身で白河二中時代には吹奏楽部でトランペットを吹いていましたが、フルートは卒業後始めたということです。その後、東京五輪のファンファーレを演奏した辺見敏夫さんと一緒に白河軽音楽団を結成、現在は県内で演奏活動しており、同病院はじめ南東北グループ施設にも何度か演奏に訪れています。
 今回は「愛の夢」や「アヴェ・マリア」などクラシックからポピュラーな「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」「アマポーラ」、懐かしい「おぼろ月夜」「浜辺の歌」「あの日に帰りたい」「川の流れのように」など合わせて14曲を披露しました。詰めかけた市民や患者さんたちはホールいっぱいに響く明瞭でやわらかなフルートの音色に癒されたようでうっとりとした表情で聴き入っていました。

5月の手術件数

 5月の手術件数は562件でした。内訳は眼科173件、外科87件、整形外科59件、形成外科51件、脳神経外科49件、耳鼻科37件、泌尿器科32件、心臓血管外科30件、呼吸器外科11件、婦人科8件、放射線治療科(陽子線)8件、歯科口腔外科2件、周産期センター5件、消化器内科4件、循環器科1件、放射線科4件、放射線治療科(本院)1件です。

5月の救急車台数

 5月の救急車台数は436台でした。診療時間外に受診した患者さんは1450人でした。

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