広報誌 南東北

 

子どもの誤飲事故対策

基本は吐かせること 但し意識があるときだけ

 子どもの誤飲事故は5歳以下に多く3歳以下が8割を占めます。乳児は生後7~8ヶ月頃から目にしたものは手でつかみ、1歳前後には何でも口に持っていくようになります。順調な成長の証ですが、飲み込んだ異物によっては中毒を起こしたり食道や胃などの粘膜を傷つけたり、窒息するなど命の危険もあります。
 子どもが異物を飲み込んだら基本は吐かせること。腰を抱えるようにしてうつ伏せにし、吐かせる人は立膝をして子どものお腹を大腿の上に乗せ頭を低くして吐かせます。但し吐かせるのは意識があるときだけ。①口の中から悪臭がする②意識がない③何を飲んだか分からない④口の中がただれている⑤画鋲などとがった物を飲んだ―などは吐かせてはダメ。意識がない、呼吸が苦しそう、顔色が悪いときは即救急車を呼ぶべきです。
【異物誤飲の応急手当】
◆たばこ=誤飲事故で圧倒的に多く発生件数の約半数。子どもはたばこ半分から1本分のニコチンで致死量。2㎝以上食べたら危険。すぐ吐かせる。ニコチンの溶けた液体を飲んだときは少量でも病院へ
◆台所用洗剤・洗濯洗剤=原液を飲んだときは水か牛乳を飲ませて吐かせる。少量なら様子を見、多い場合は病院
◆トイレ用洗剤=強アルカリ性や強酸性が多いので吐かせると食道の粘膜を荒らすので水か牛乳を飲ませ、吐かせないですぐ病院へ
◆漂白剤=強アルカリ性や強酸性なので吐かせない。牛乳を飲ませてすぐ病院へ
◆灯油・シンナー・ガソリン・ベンジンなど石油製品=気管に入りやすく出血性肺炎を起こしやすい。何も飲ませず吐かせず少量でもすぐ病院へ
◆ボタン電池=食道に長く留まっていると表面の金属が溶け中のアルカリ液が粘膜を荒らす。吐かせずすぐ病院へ
 誤飲事故は活動が活発になる2歳ごろからが要注意。家庭では化粧品や殺虫剤、たばこ、吸い殻などを幼児の手の届かない所に保管すべきです。

トップページへ戻る