広報誌 南東北

 

フィットネスの将来像

求められる医療と運動の融合 共有でフィットネスも社会貢献

 今月はフィットネス業界の将来とあるべき姿についてお話します。運動が健康のために有意であることは周知の事実であり、ACSM(全米スポーツ医学会)では週に150~250分のPA(フィジカルアクティビティー=身体活動)を推奨しています。
超高齢化社会のわが国では健康寿命の延伸を目指すべく様々な組織や団体が研究を始めました。そんな中、メディカル(医療)とフィジカル(運動)の融合を進める動きが注目されています。医療法も各種の改定の中でフィットネスの新たな位置づけを模索しております。
一方、街中のフィットネスクラブは、立派な施設とは裏腹に医療の要請に応えるには力不足の感が否めません。大手クラブは予防医学、介護予防に目を向け始めました。やっとスタートした段階です。他方、医療法人が手掛けるメディカルフィットネスクラブも非常に増加したが、集客のノウハウが弱く、必要十分なハード面、マンパワーを確保できず失敗を招くことも多いようです。お互いの領域を生かすよう融合するには、例えば急性期の傷病に対する治療、評価、リハビリは医療が担当、予防医学としての運動療法や慢性期の機能向上訓練はフィットネスがリレー的に受け持つシステムを構築していくことです。高齢者が増える現状において医療やフィットネスが抱える責務、目的は将来共有されるべきで、結果としてフィットネスも社会貢献を果たし得るものと信じます。

※6年間にわたり連載してきました「エルフィットだより」は今回で終了します。ありがとうございました。4月からは春日リハビリテーション病院隣にある三成会「メディカルフィットネスさくら」の理学療法士、健康運動指導士らによる健康な身体づくりの「ワンポイントアドバイス」をスタートさせます。

(エルフィット チーフトレーナー 仲田貴之 郡山市八山田3‐8‐3 ☎024‐991‐1045)

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