広報誌 南東北

 

県内初の外傷センター開所

将来は県全域から骨折患者受入れ


立看板を掲げる渡邉理事長、松下センター長ら
 救急医療を中心に外傷治療に特化し、診療体制の充実を目指す県内初の「外傷センター」が4月1日に総合南東北病院1階にオープン、開所式が6日午前8時半から同病院大講堂で行われ、本格的に活動開始しました。福島県立医科大学の寄付講座「外傷学講座」として本邦外傷治療分野の権威の一人で前帝京大学医学部整形外科長の松下隆教授をセンター長に7人の専門医を迎え設置が実現しました。
 開所式では渡邉一夫同病院理事長が「医師不足で救急医療崩壊が懸念されている。外傷専門医による集中的な臨床研究を当院で行い、救急医療、地域医療に寄与したい」とあいさつ。来賓の矢吹省司同医科大学整形外科教授が「医大への指導を含め期待しています」とあいさつしました。
 センターの医師紹介に続き松下センター長が「救急は8割が疾病、2割が外傷。救命は当然だが、外傷治療の強化で救急効率も良くなる。50㌔以内に1か所外傷センターを設けヘリで搬送、10分以内に治療開始できるドイツのようにしたい。我々は“先発隊”で、3~5年後を目標にスタッフを20人位に拡充、県全域から骨折患者を受け入れ、治りにくい骨折も治療し機能回復させたい」と抱負を述べました。立看板の披露のあと1階の外傷センター前で渡邉理事長、松下センター長、寺西寧院長らが入り口に看板を掲げ、正式にオープンしました。

南東北Gが梅ヶ丘拠点整備に参画 世田谷区と基本協定を締結


協定書を交わす保坂区長(前列右)と渡邉理事長(同左)
 総合南東北病院などを運営する南東北グループは、東京都世田谷区の梅ヶ丘拠点整備事業の民間施設棟整備・運営事業者に選ばれ3月31日㈫、同区と基本協定を締結しました。この事業は同区松原6丁目の旧都立梅ヶ丘病院跡地(約1万7千㎡)に公園や防災・交流広場、保健センター・福祉研修施設・区医療救護本部などが入る区複合棟と民間施設棟を整備し区の地域福祉拠点とするプラン。区複合棟の総事業費は約173億円。民間施設棟は“民設民営”で全国から公募。南東北グループは総工費77億円をかけ8階建て(延べ床面積約1万5千㎡)の施設を31年4月までに建設。高齢者支援施設には短期入所を含む介護老人保健施設100床はじめ通所・訪問リハビリなど、障害者支援施設は入所60床、生活介護60人などを予定。在宅復帰や地域移行に向け回復期リハビリ病棟併設などリハビリ機能の強化や在宅生活支援に力を入れる計画です。
 締結式は区長応接室で行われ、秋山由美子副区長ら区の関係部長と南東北福祉事業団・脳神経疾患研究所幹部らが見守る中で保坂展人同区長と渡邉一夫理事長が基本協定書に調印。保坂区長が「南東北グループの先端的、地域医療の提案に期待している」とあいさつ。渡邉理事長も「医師や医療スタッフを総動員、優先してやっていきたい」と語りました。


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