広報誌 南東北

 

フィトケミカル

 〝第7の栄養素〟といわれている「フィトケミカル」。主に野菜や果物などの実や皮に含まれる物質で色素・香り・味の成分になります。こうした成分は野菜や果物にとって紫外線や害虫といった外敵から身を守る働きをします。 そして人間が食品として摂取した時には人体に抗酸化作用をもたらすとされています。
 生物は鉄が錆びるのと同様に放っておくと次第に酸化します。酸化力の強い酸素を活性酸素といい、これを取り去ること(還元)、すなわち酸化を防ぐ力である抗酸化力は生命を若々しく維持する力として注目されています。 酸化は様々な病気や老化の原因とされ、がんや認知症、生活習慣病とも密接な因果関係があるといわれます。これらの疾患に対してビタミンやミネラルとともにフィトケミカルを上手に摂り入れることで 予防に役立つのではないかと期待されているわけです。
 フィトケミカルは1万種類ほどあるとされ、様々な食品に含まれています。赤ワインで話題になったポリフェノール、緑茶に含まれるカテキン、大豆に含まれるフラボノイド、 ニンジンやカボチャなどに含まれるカロテンなどもフィトケミカルの1種。人はこれらを作り出すことはできませんが、それらを含んだものを食べることで植物の力=フィトケミカルを摂り入れ、 抗酸化力や免疫力をアップさせることができます。多種にわたるフィトケミカルを上手に摂取するには日々のメニューをできるだけ多様なものにするとよいでしょう。 食品の彩りに注目してください。色彩豊かで香り高い食卓は目に楽しいだけでなくアンチエイジングにも貢献してくれます。

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