広報誌 南東北

 

脳梗塞は夏に発症する!?

発汗による脱水で血液ドロドロ 喉が渇く前からこまめに水分補給

 猛暑が続き熱中症にかかる人が増えていますが、脳梗塞が夏に多いことはご存知ですか。脳卒中は冬に多いイメージですが、日本では脳卒中の8割が脳梗塞で、しかも夏に多いことがわかっています。
 主な原因は脱水症状。汗をかき知らぬ間に水分が不足、血液の流れが悪化し血管が詰まりやすくなります。多くの場合、その根底には動脈硬化などがあります。 つまり血管の老化です。肥満や高血圧、糖尿病、高脂血症、特に血圧が高い人は要注意。十分な水分補給に心がけてください。
 上手な水分補給は、早め早め、そしてこまめに、です。水分をとっても身体全体に浸透するには15~20分かかります。スポーツ時や外出時に汗が多いときはスポーツドリンクが適しています。
 汗をかかなくても脱水症状は起きます。エアコンが効いた室内は思いのほか乾燥しています。時々お茶など飲んで水分補給しましょう。ビールなどアルコールを飲んだときも注意です。 アルコールには利尿作用があり、飲んだ以上に尿となって排出されます。トイレに行ったとき尿の色が濃いのは水分不足の信号です。
 もう1つ大切なのは睡眠の前後に水分補給を行うことです。普段でも眠っている間に我々はコップ1杯程度(200cc)の汗をかきます。それが夏、熱帯夜ならそれ以上の汗をかくことも珍しくありません。 寝る前に水を1杯、トイレに立った後に1杯、朝起きたら1杯飲むことも夏の脳梗塞予防につながります。
 また①片方の手に急に力が入らず、箸やペンを落とす②片方の手や足がしびれたり感覚がなくなる③片方の目が見えなくなり、視野が欠ける ④足元がふらついたり、めまいがする―などの症状が見られた時も脳梗塞を起こす前触れの可能性もあるので要注意。一過性脳虚血発作と呼ばれ、まもなく消えるが、脳梗塞の“前兆”の疑いもあり早めに受診したほうがいいようです。

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