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スポーツの秋。普段身体を動かさない人も運動の機会が増え腰が痛い、肩が痛いと不調を訴える方も多いと思います。今回は湿布の効果的な使い方についてお話します。
痛みは、急性と慢性の痛みがあります。一般的に筋肉痛やねんざ、ぎっくり腰など急性の痛みは冷やすと症状は軽快します。湿布の上から氷嚢やアイスノンで冷やすとより効果的に痛みをとれます。
一方、腰痛や肩こりなど慢性の痛みは温めた方が良いようです。慢性的に痛い所は血液の流れが悪く筋肉が固いため、そこを温めると血管が拡がり血液の流れがよく、筋肉が柔らかくなって症状が軽くなります。
温めるには湿布の上から使い捨てカイロなどをあてる方法がおすすめです。
冷湿布か、温湿布か。どちらを使ってもかまいません。同じ消炎鎮痛剤を用いているので薬としての効果は同じです。違うのは冷湿布には冷たさを感じるメントール、
温湿布には温かさを感じるトウガラシ成分のカプサイシンが配合され、皮膚の感覚違いだけ。成分による冷却・発熱効果はほとんどないことが最近の研究で分かっています。
湿布の効果は同じなので、ひんやり派は冷湿布、ポカポカ派は温湿布を使うとよいでしょう。
ちなみに温湿布に含まれるカプサイシンは皮膚を刺激し、かぶれの原因となることがあるため皮膚の弱い方は避けた方が無難です。湿布は飲み薬と違って全身に作用しない分、
副作用が少なく体に優しい治療法といえるが、不必要に貼ると副作用の危険性も出てきます。種類が豊富なので、自分に合った湿布を見つけることが大切です。
(参考:エーザイHP 薬剤科 馬場美和)