広報誌 南東北

 

タウリン

 栄養ドリンクのCMなどで「タウリン」という言葉をよく耳にします。タウリンはたんぱく質を作っているアミノ酸の一種で身体の機能や細胞を正常な状態に戻す作用(ホメオスタシス)があり、 新陳代謝を活性化させる働きもあります。野菜など植物以外のほとんどの生物にタウリンは存在。人間の体内でも生成され心臓や脳、肺、筋肉、眼の網膜、肝臓などに含まれますが、 ただ生命活動の維持には絶対量が少ないため体外から摂取に頼ることになります。
 タウリンは貝類やイカ、タコ、魚の血合いなどに多く含まれます。イカを加工したスルメの表面の白い粉はまさしくタウリン。牡蠣は100g中1130mg、ハマグリは1080mgも含まれています。
 ハマグリは4月に産卵期を迎えるため直前の2~3月が旬とされています。ひな祭りにハマグリのお吸い物を食べると「良縁」に恵まれるといわれるのも季節の恵みが関係しているのかもしれません。
 肝臓で作られる胆汁の主成分の胆汁酸はコレステロールの分泌を促進させる働きがあります。タウリンを多く含む食事を摂ると血液中のコレステロール値を下げられます。 肝臓はアルコールを体外に排出しやすいように分解する最初の器官。酒を飲み過ぎて二日酔いの時、タウリンはアルコール分解に必要な酵素の手助けをして分解のスピードを上げ、肝臓の負担を軽くします。 ただタウリンは摂り過ぎると不要な分は尿などと一緒に排泄されます。胃酸の分泌も盛んにするので潰瘍の予防策として牛乳や他の食品と一緒に摂るのをお勧めします。

トップページへ戻る