広報誌 南東北

 

不安神経症

 不安は、単に感情の問題に留まらず身体の不調を伴います。不安神経症の患者は、この状態が長く続いたり、慢性化したり、さらにパニック発作を起こしたりします。 現在、不安神経症は、正式な診断名として使用されず「全般性不安障害」か「パニック障害」のどちらかに診断されます。
 全般性不安障害は様々なことに極度の不安や心配を抱き、6か月以上慢性的に続くのが特徴。慢性的な不安や緊張、イライラなどの精神症状と首や肩のこり、頭痛、めまい、不眠など身体の不調や苦痛を強く感じ、 複数の病医院を受診し、検査しても特定の疾患は見られません。
 このため対応が遅れ生活の質が著しく制限されることもあります。発生原因は未だ解明されていませんが、精神的なショックやストレス、身体的な不調などが病気の引き金になっているケースが多く見られます。 いわゆる神経質な人がなりやすく、特に女性は男性の2倍に上るといわれます。
 パニック障害は急性・突発的ですが、発生原因も完全には解明されていません。今のところ脳神経伝達ホルモンの活動に異常が起きているという説が有力視されています。
 治療には、薬物療法と精神療法が行われ、薬物療法では、抗不安薬や抗うつ剤が使われます。薬物療法の効果は高く苦痛の緩和・改善が見込まれますが、薬物だけでは根治は難しく、再発の可能性は否定できません。 このため精神療法でストレスの取り除き方などを指導します。かかりつけ医への相談とともに家族や周囲の方々の理解も重要です。

トップページへ戻る