電話番号:024-934-5322
総合南東北病院トップページ > 医療情報・お知らせ > 広報誌 南東北
毎年夏場になると流行する「水いぼ」。子どもたちにとっては不快で厄介なものですが、今年もその流行期(6~7月)が間もなくやってきます。
水いぼは、伝染性の軟属腫ウィルスが皮膚や粘膜に感染して起こります。見た目の大きさは直径1~3mm程度。感染力はそれほど強くなく、身体に抵抗力が有る場合は感染してもほとんど発症しません。
ただ皮膚の接触による直接感染やタオルなど物を介しての感染があり、幼稚園や保育園など集団生活の場でうつる可能性が高いようです。病気の多くは6歳未満の乳幼児で、全体の80%以上が10歳未満の子どもに集中しています。
水いぼの感染は、水膨れ状のいぼが、壊れることによってウィルスの含まれた液体が外に出て、その液体に触れることで起こります。この時期に感染が目立つのは、
肌の露出の多い衣類に変わることによって皮膚の接触機会が増えるためと考えられます。
水いぼに感染した子どもは、幼稚園や学校などのプールに入ることを禁じられる場合もありますが、プールの水を介して水いぼのウィルスが感染することはありません。
プールの水には、塩素が含まれており、ウィルスを殺菌しているからです。ただしプールでは皮膚の接触機会が増えるため感染の恐れが全くないとはいえません。それぞれのプール管理者の指示に従いましょう。
また同じ風呂に入っただけで水いぼが感染することはありませんが、水いぼのウィルスが付着したと思われるタオルなどは共用しないほうがいいでしょう。
水いぼは、外見上気にならなければ治療の必要がないともいわれますが、一般的な治療法には、ピンセットで水いぼの中にあるウィルスの芯を取り除く方法や薬を塗るなどがあります。
水いぼは、アトピー性皮膚炎になっている乳幼児は発症しやすい傾向があります。症状が合併している場合、使用する治療薬に関しては医師のアドバイスが必要です。皮膚科を受診して医師の判断を仰いでください。