広報誌 南東北

 

漢方胃腸薬

胃腸にお勧め「六君子湯」 ストレスには「半夏瀉心湯」

 漢方では、人の体は気・血・水の3つで構成されていると考えます。気は目に見えないが、人の体を支える全ての原動力、血は全身の組織や器官に栄養を与える、水は飲食物中の水分を消化吸収し人の体に必要な形にして体を潤すものです。 この3つがバランスよく巡ることが大切でその人が持つ気・血・水のバランス、症状だけでなく体の状態によっても選ぶ漢方薬は異なります。今回は胃腸障害に使う漢方薬を紹介します。
①元々胃腸が弱い方(食欲が沸かない、病院で検査しても異常ないが胃の調子が良くない、消化不良など)には六君子湯がお勧め。気を補って巡らせる漢方薬で、胃腸の働きを高めて胃の痛みやもたれなど不快感を改善する。
②ストレスが胃腸にくる方(みぞおちがつかえる感じ、胃腸薬を飲んでもすっきりしない、ストレスを感じやすいなど)には、半夏瀉心湯がよい。 気が上から下に飲食物を運ぶ流れを助ける、飲食物の気を上に持ち上げるのを助ける、胃腸を守る作用のある漢方薬。気がうまく流れるようにし胃腸の働きを正常にする。
③冷えが胃腸に来る方(慢性的に胃がもたれる、冷たいものを食べるとお腹がゆるくなるなど)には、胃苓湯。余分な水分を排出、水っぽくなった胃腸を乾かすという考えの漢方薬です。下痢や軟便などを止めるのではなく、原因を取り除いて改善します。
 このように同じ胃腸障害でも異なった漢方薬が選択されます。ドラッグストアなどでも購入できるので、自分に合った漢方薬を選びましょう。不安な場合は医師や薬剤師に相談してください。

(参考:クラシエHP 薬剤科 松本和)

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