広報誌 南東北

 

今年の花粉症は

東北南部は少なめの予想 でも早めの対策、外出はマスク着用を

 例年、この時期になるとスギ花粉、そしてやや遅れてヒノキ花粉の飛散が始まります。前年まで無症状の人でも今年突然、発症することもあるので経験がない人も花粉の飛散には十分注意が必要です。
 花粉の飛散量は、前年夏の気候(気温、日照時間、降水量)が大きく影響します。リオ・オリンピックの話題で盛り上がった昨夏は、全国的に暑い夏でした。特に九州や近畿、四国地方では、高温に加え日照時間が増えました。 花粉が多く作られる条件が揃った、これらの地方では今年の花粉量が昨シーズンの約2~3倍、平年よりやや多めと予想されています。
 一方、関東・東北地方の飛散量は昨シーズンよりやや少なめ、記録的な雨が多かった北海道(北海道はシラカバ花粉)では、少なめとの予想。ところが東京都が1月19日に発表した予想では飛散開始は2月15日~18日、飛散量は昨春と同程度。 気象庁の調べでも東北南部は2月20日~25日頃飛散開始と予想しています。
 こうした状況から今年の花粉の飛散量は少ないとはいえ早めに対策、マスク着用で外に出た方がよさそうです。
 花粉の治療は、飛散量が少なく、症状の軽いうちに行うのが最善です。花粉症の治療は主に薬物療法。花粉症の症状を起こす物質(ヒスタミン)を抑える抗ヒスタミン薬や、花粉症によって起きた炎症を抑えるステロイド薬が代表的な薬剤です。 これらを症状の出ている部位に合わせ、飲み薬や噴霧薬、点眼薬として投与します。花粉症のシーズン中に開始することはできませんが、シーズン終了後は「舌下免疫療法」が健康保険適用で受けられます。 この治療法は、スギ花粉のエキスを体内に取り込むことで体質改善を行う療法で、スギ花粉症を根治すると期待されています。治療期間は最低でも2年と長期に及びますが、処方された薬剤の投与を本人が自宅でできるという利点もあります。


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