くらしの豆知識


大地震にあったとき

 

◆室内で地震の揺れを感じたら
  室内で地震の揺れを感じたら、まず出入り口のドアを開けて、安全な空間に
 移動しましょう。
  防災のしおりなどには、地震が発生したら「机の下に身を隠せ」とあります。
 地震の揺れで電化製品などの落下転倒物で怪我をしないようにするためですが、
 これはある意味正解とはいえません。
  なぜなら、地震に備えるということは、「大地震」に備えることなのです。
 小さな地震では被害が軽微で備える必要がないからです。
  気象庁の地震階級の説明にはこう書いてあります。
 【震度6弱】
  耐震性の高い建物でも、壁、はり、柱などに大きな亀裂が生じるものがある。
 【震度6強】
  耐震性の高い建物でも壁や柱が破壊されるものがある。
 【震度7】
  耐震性の高い建物でも傾き大きく破壊されるものがある。

  つまり、耐震性の高い建物でも壊れるような恐ろしい揺れが大地震なのです。
 ですから、机の下に身を隠すのではなく、いつでも脱出できる場所に移動するように
 しましょう。
 
◆室内から脱出するとき
  また、室内から脱出するときは、体一つで脱出しましょう。大きな揺れになったら
 自分の意志で行動できなくなり、非常持ち出し袋を探している時間はありません。

 
◆街中にいたとき
  街中で地震に遭遇した場合も、その場でうずくまらずに、直ちに行動しましょう。
 ガラス、コンクリート、タイル、看板、屋上から機械まで降ってくるのです。
  その場合、建物から離れることが原則ですが、離れられなければ、安全そうな
 建物の陰に隠れるか建物の中に非難しましょう。
   
◆車に乗っているとき
  車に乗っているときに地震の揺れを感じたら、前後の車に注意しながら左側に
 いったん止めます。でも車を放置しないで下さい。
  阪神・淡路大震災発生直後には、たくさんの壊れた車が国道に 放置されて
 いました。
 左側に車を止めて運転する人がいなくなってしまったら、人も車もさらに身動きが
 とれなくなります。
  そして、車を動かせるなら必ず広場や駐車場に車を移動してから、徒歩で
 非難しましょう。
  また、放置された車を見つけたら、皆で力を合わせて車道に乗り上げるように
 して、幹線道路を確保しましょう。そうすることで緊急車両が通行でき、多くの命が
 助かり、火災も消せるのです。
  これは地震列島日本に住み、同じ時代を生きる仲間同士のモラルといえるでしょう。
  防災とは難しいことではなく、実践に即した対応ができるようにいろいろなケースを
 想定して自分なりに心の準備をしておくことなのです。
  なお、災害時には通話が不能になることが多いので、自分が契約している
 電話会社の災害用伝言ダイヤルについて把握しておきましょう。
 
 
 
国民生活センター 『くらしの豆知識2006年』 より
 
 
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