原因は体・精神の両方から |
一時的に軽くピクピクする症状は眼瞼ミキオニアといい、主に目や体の疲れが原因です。疲れがとれると自然に治まります。他に考えられるのは、
・片側顔面けいれん
片側のまぶたと同じ側の顔の筋肉のけいれんが起こります。次第に同じ側の額や頬、口のまわりなどにも広がっていきます。ドライアイも併発します。
・眼瞼けいれん
けいれんが両側のまぶたにみられます。まぶたを開け閉めする筋肉が自分の意志に関係なく力が入るようになります。比較的症状の進行はゆっくりしています。症状としてはまぶしい、パチパチするなどから始まり、ドライアイなども併発します。症状が悪化すると眼が開けられなくなることがあります。
眼瞼けいれん、片側顔面けいれんは神経質な人や几帳面な性格の人に多く、ストレスによるものが大きいですが、まれに腫瘍などが神経を圧迫している場合もありますので、一度は脳外科などで調べておいた方が良いでしょう。 |
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女性に多い!?
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私たちが、すぐできる対処法は休養です。十分に睡眠をとり、パソコンやテレビなど目に負担がかかる事は控えましょう。休養することで精神的なストレスも減り、やがて症状は消えていくでしょう。
しかし、まばたきが増えたり、眩しさを感じるようだと次第に重症化します。放っておいて自然に治るものではありません。
また徐々にけいれんの回数が増え、日常生活や仕事に支障をきたすようになります。40歳以上で発症することが多く、男女の比率は1対2で女性に多くみられます。 |
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効果的な療法は? |
現在、最も安全で確実な治療法は、ボツリヌス菌の毒素をけいれんしている筋肉に注射する方法です。これはけいれんを完治させるものではありませんが、2〜3ヶ月の間、症状を抑えることができます。「ボツリヌス菌」は食中毒の原因菌として知られ、怖いような気がしますが、眼瞼けいれんの治療に用いるのはごく少量ですから、極めて安全です。
副作用には、注射部位の内出血や薬の効き過ぎによるドライアイがみられる場合がありますが、薬の作用が減少するに従い副作用はなくなりますので心配はありません。
この治療法は眼科、神経内科、脳神経外科などの特定の講習を受けた医師のみが行いますが、以下の方にはこの治療は適していませんので注意しましょう。
●目の周囲に皮膚病がある人
●出血傾向が強い人
●妊娠中や授乳中の女性 |
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