乳がんの自己検診術
 近年、日本では乳がんが増加しています。
 その原因としては、食生活や社会環境の欧米化。また、タバコやアルコール、ピルなどのホルモン剤、放射線の被曝などが考えられます。
 乳がんになりやすいとされる高危険群の人(表参照)は、乳がんの一次予防を心がけるとともに、早期発見による二次予防と早期治療が死亡率の減少につながります。そのためには、集団検診への参加、自己検診法の実行が非常に大切です。
 ですが、自己判断を過信するのもいけません。また、しこりのほとんどは病的なものでもなく、病的であってもがんではないものが大半です。しこりが見つかってもパニックを起こさずに、なるべく早く乳腺専門外来を受診してください。
乳がんになりやすい人(高危険群)
1. 40歳以上の女性 6. 職業を持つ女性
2. 独身女性(30歳以上) 7. 高脂肪・高たんぱく質の肉をよく摂取している人
3. 初産年齢の高い人(30歳以上) 8. 肥満女性
4. 初潮が早く、閉経が遅い人 9. 乳がんの家族歴(母、姉妹)がある人
5. 出産回数が少なく、授乳をしない人 10. 過去に乳がんや良性乳腺疾患の経験がある人
 以下の3つのステップで月1回、自分で検査しましょう。
 体の異常を知るには継続する事が大切です。何らかの変化を感じたときは、直ちに医師の診察を受けて下さい。
 
 入浴時、乳房の上に4本の指をそろえて当て、指の腹を押さえつけるように滑らせて、固いしこりがないかどうかを調べましょう。
 乳首を中心にして、同心円を描くように指を滑らせていきます。両方の脇の下にも、しこりがないかを調べます。
 鏡の前で、両手を同時に上げたり下げたりしながら、乳房の形に左右の違いがないか、皮膚がえくぼのように引きつれたり、乳首が引き込まれたりしていないかをしっかり観察します。
 仰向けに寝て、右肩の下に枕かタオルをいれ、右手は頭の下に起きます。左手の指先を使って、ステップ1と同じようにして右の乳房のしこりがないかを調べます。
 右側が終わったら、同様にして左側を調べます。最後に両方の乳首をつまんでみて、なにか液体が出てこないかを調べます。
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