歯周病は、50歳以上の日本人ではほとんどの人にみられるくらいポピュラーな病気です。歯周病は、はっきりした症状がないまま進行するため、歯がぐらぐらしてから気づく人も少なくありません。
正常な歯肉に歯肉炎が起こることで始まり、さらに進行すると歯周炎になります。歯肉炎は炎症が歯肉部に限って見られるものをいい、炎症が歯肉よりもさらに深く波及して、歯根膜や歯槽骨(歯を支えている骨)が破壊されている場合を歯周炎といいます。
歯周病にならないためには歯に付着しているプラーク、歯石、食べ物の残りカスなどを取り除き、歯や歯肉を清潔に保つことが大変重要です。
プラークは細菌と、細菌がつくった物質からできていて、プラーク1ミリグラム中に約10億偶の細菌がいるといわれており、いろんな種類の細菌が含まれています。プラークが石灰化して、かたくなったものが歯石です。
歯石がつく直接の原因はプラークの中の細菌で、わずか2週間で石灰化するのです。ですから毎日の歯みがきはとても大切です。
歯ブラシ
一般的に、比較的ヘッドの小さい手用歯ブラシを使います。歯ぐきに炎症がある場合は少しやわらかめのものを使いますが、特に炎症などがない場合は、ふつうのかたさのものを使います。
歯みがき剤
あくまで補助的なものですが、使用するのであれば粒子が細かいものを使うようにしましょう。
歯間ブラシ・デンタルフロス
歯ブラシでは落としにくい歯と歯の間のプラーク除去に効果があります。就寝前に一日の汚れをきれいに清掃しましょう。
歯のみがき方
歯のみがきかたにはいろいろな方法がありますが、歯や歯ぐきの状態に合わせて選んで下さい。
※歯のみがき方が正しくない人がたくさんいます。歯科医師や歯科衛生士の指導を受け、健康な歯を維持しましょう。
歯周病で溶けてしまった骨は取り戻せません。重症になると歯がぐらぐらになり、食べ物がかめない、口臭がひどい、それだけではありません。
免疫機能を乱し、高齢になると肺炎や心臓病にまで至るケースもあるといわれています。