広報誌 健康倶楽部/2011年1月号
皆さんは自分の平熱は何度か知っていますか?体調が悪いときや風邪気味のときに熱を測りますが、普段の熱を測ったのは1年前、ひどくなると小学生の頃の予防接種の日以来という人もいます。
平熱が36度以下の人は低体温傾向です。健康な身体を維持するには36.5度前後の体温が必要と考えられています。体温は0.5度下がるだけで体調に変化を及ぼすと言われているので、平熱が36度以下の人は体が冷えていると考え、冷やさない生活を考えてみましょう。
体が冷えると、ありとあらゆる病気にかかりやすくなると考えられます。「冷え」で悩んでいる人は多く、血行不良、慢性疲労、気管支炎、生理不順、アレルギー、肝炎、腰痛…冷えが関係する病気は挙げればきりがありません。「冷え」は毎日の生活習慣が大きくかかわっています。体を冷やさないような生活習慣に改善しましょう。
冷え性だから体を冷やす食べ物を食べないというのは間違いで、夏はクーラーを効かせるより生野菜や果物などの体を冷やす食べ物で体にたまった熱を出したり、熱が出て体がだるいときに冷たいものを食べると気分が良くなったりします。体を冷やす食べ物を摂り過ぎることが問題なのです。
キュウリ、トマト、とうがん、なす、
レタス、白菜、にがうり、柿、
グレープフルーツ、バナナ、
パイナップル、メロン、あさり、
しじみ、たこ、かも肉、かつお、かに
にんにく、長ねぎ、栗、かぼちゃ、
えび、たまねぎ、みかん、ざくろ、
くるみ、もち米、玄米、いんげん豆、
牛肉、鶏肉、レバー、あじ、いわし
最近はペットボトルの普及が高くなり、いつでもどこでも水分補給ができるようになっていますが、水分を摂りすぎている人が多く、体を冷やしてしまっている場合も少なくありません。水分を摂るときは常温で摂るようにし、摂り過ぎに注意しましょう。
「冷え性」は女性に多く、一般的に女性は皮下脂肪が多いのですが皮下脂肪は外からの熱を通しにくく、いったん冷えると温まりにくい性質を持っているのが一つの理由といわれています。また、女性は月経のために周期的にホルモンの分泌が変化するので冷えやすいといわれているのです。
冷え性を改善するには、なるべく体を冷やす食物を摂り過ぎないことや、体を温める食材を積極的に摂ること、また、しめつけすぎる下着や洋服、喫煙も血液の循環が悪くなるのでやめましょう。
特に若い世代の人に多いのがシャワーだけで済ます入浴法ですが、体を冷やさないためにはシャワーだけでなく湯舟につかること。入浴の温熱による血行促進は疲労を回復し、老廃物の排泄作用も促されます。体を温めるにはぬるい湯(38〜40度)に半身浴をしたり、どうしても入浴できない日はフットバス(足湯)やハンドバス(手浴)をおこなうと体が温まります。冬場の半身浴は乾いたタオルを肩にかけるようにすると良いでしょう。