広報誌 健康倶楽部/2011年1月号

お正月で疲れた胃腸〜七草がゆでいたわる〜

 新しい年が明けました。今年も健康で過ごせるように自己管理をし、病気にならない身体づくりをしましょう。年末からお正月と、食べたり飲んだりする機会が多く、皆さんの胃腸もそろそろ悲鳴が上がっているのではないでしょうか?胃が重い、胃が痛い、胃がもたれるなどの症状の背景には、暴飲暴食など食習慣の乱れがあるからです。それがもとで大きな病気につながらないようにしたいものです。

 本来、人間は体が要求した量を食べたところで満足感を感じて、食欲もそこで収まります。しかし、いつもと違った環境での食事やいろいろな行事の場での食事は、ついつい食べ過ぎたり、飲みすぎたりして胃を弱らせてしまいます。食べすぎが続くと消化し切れなかった食べ物が胃にたまり、胃酸が過剰に分泌される一方で、胃壁を守る粘液の分泌も少なくなり、胃腸の蠕動運動が鈍くなります。その結果、胃痛や胃もたれなどの不快な症状が起こるのです。

 胃が重いなどの不快な症状があるときは、まず胃を休めなければなりません。無理に食べずに半日くらいはなにも食べず、食欲が出てきたら消化の良いものを腹六分目くらいに押さえます。特にキャベツや芋類は胃の炎症を抑える働きがあるのでオススメです。体調が戻ったら、ストレスをためない生活を送り一日三食、決まった時間に適量を食べること。油脂を多く使ったメニューはなるべく控えます。一月七日に食べる七草がゆは疲れた胃を優しくいたわる食事として昔からの健康を考えた合理的な知恵です。寒い季節に芽を吹く命の力をはらんだ野草たちをいただくことによりこのエネルギーを取り入れ、薬草でもある七草で疲れた胃腸をいたわるために食べたい料理です。

 

春の七草

・ゴギョウ・ナズナ・ハコベ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ・セリ

 

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