広報誌 健康倶楽部/2011年2月号

緑の野菜のパワー 赤い野菜のパワー

 緑の野菜に含まれているのが色素成分のカロテノイドで、β1カロテンも豊富に含むのが特徴です。緑の野菜とは、ほうれん草、ブロッコリー、ピーマン、アスパラガス、モロヘイヤ、春菊、枝豆などで、いずれもカロテンやビタミンC・E、葉酸、カリウムなどが含まれていますが、カロテンは抗酸化力が高く、加えてビタミンC・Eにも豊富に含まれているため、効果がさらにパワーアップします。

 結果、活性酸素が除去しやすくなり、血中ではLDLコレステロールの酸化が抑えられ、動脈硬化や心臓病を予防できます。カロテノイドの吸収を高めるには、油と一緒にとると良いので、緑の野菜を油妙めで食すと良いのです。ただし、ビタミンCは熱に弱いので加熱時間は短くします。

 緑の野菜はカロテン、ビタミン、ミネラルの宝庫です。毎食食卓に並べて健康をサポート!

 ほうれん草

鉄分が多いだけではなく、造血作用のある葉酸も多く含み、鉄の吸収をよくするビタミンCも豊富に含まれています。

 

 ピーマン

ビタミンCが多く含まれ、さらにビタミンCの吸収を助けるビタミンPも含んでいるので、毛細血管を丈夫にします。緑ピーマンの色素成分のクロロフィルは抗酸化作用があるので、ガンを防ぎコレステロール値を下げる働きがあります。

 

 ブロッコリー

栄養満点の野菜です。ビタミンC、ミネラルの他、カリウム、カルシウムの含有量も多く、食物繊維も多いので健康を維持するにはもってこいの野菜です。インスリン分泌も高め、血糖をコントロールするクロムを含むので、糖尿病の人のための献立にもよく登場します。

 

 アスパラガス

疲労回復、体力増強に効果があるアスパラギン酸を豊富に含み、ビタミンC、B群、E、カリウム、カルシウム、亜鉛、鉄、葉酸などが含まれています。ホワイトアスパラガスよりグリーンアスパラガスのほうがより栄養価が高いでしょう。

 

 

 赤い野菜の色素のもと、カロテノイドは強力な抗酸化パワーがあります。カロテノイドの中でもβ−カロテンを豊富に含んでいるのが人参や赤ピーマンです。β−カロテンは体内で肝臓に蓄えられ、必要な分だけビタミンAに換わって免疫力を強化します。赤い野菜にはビタミンCやEが豊富なものが多く、ビタミンAと一緒に働くことでより強力な抗酸化パワーを発揮します。生活習慣病の予防はもちろんのこと、老化防止にも役立ちます。赤い野菜の代表としてトマトがありますが、トマトにはリコピンが含まれています。リコピンは抗酸化作用があり、動脈硬化やガンの予防に効果があるといわれています。

 赤ピーマン

緑のピーマンを枝で完熟させるとカプサンチンという色素が増えて赤色に変化します。β−カロテンが豊富でピーマンの苦みが苦手な人はパプリカでサラダにすると食べられます。

 

 にんじん

野菜の中で一番豊富にβ−カロテンが含まれています。にんじんを1本食べれば1日に必要なビタミンA(β−カロテン)がとれます。が、なかなか1本を摂取するのは難しいと思う人は、千切りでサラダにしたり、にんじんジュースにしてみるととりやすいでしょう。にんじんのβ−カロテンは皮の近くに多いので、皮をむかずに調理したいものです。

 

 トマト

「トマトが赤くなれば医者が青くなる」といわれるほど栄義価の高い野菜です。最近ではミニトマトやフルーツトマトなどそのままで手軽に口にいれることができ、子どものおやつとしても最適といえるでしょう。トマトの赤い色はリコピンという色素で、β−カロテンやビタミンE以上に抗酸化力があるといわれています。血液中の余分なナトリウムを排出するカリウムや有機酸も含まれているので疲労回復に効果があります。

 

 

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