広報誌 健康倶楽部/2011年3月号

肌の老化現象

 老化とは、組織が酸化していくこと。

 人が生きていく限り老化し続けるのは当たり前のことですが、人は誰しも若々しくありたいと願うでしょう。皆さん「活性酸素」という言葉を聞いたことがあると思いますが、通常の酸素に比べて著しく化学反応を起こしやすい酸素です。

 タバコなどの有害物質は活性酸素を発生させます。又、ストレスや意外かもしれないですがエアロビクスなどの有酸素運動も活性酸素を発生させるのです。この活性酸素を除去する力のことを「抗酸化力」といいます。体内で生まれた余分な活性酸素を人問は、体内の酵素やビタミンなどで自動的に消去します。しかし、この力が年齢を重ねるほど弱まるため、体内の活性酸素がたくさん残ってしまうため老化が加速されてしまうのです。

 老化をストップしてしまうことは不可能ですが、老化を遅らせたり、年齢より若く見える、年齢にしてはとても元気でいられるといったことは可能です。

<抗酸化カを高めるためには>

 抗酸化力のある食品をとることです。ポリフェノールやカテキンなどの抗酸化物質やビタミンA、C、Eが抗酸化力が強いといわれています。

ポリフェノール

りんご、赤ワイン、コーヒー、紅茶、しょうが、赤じそ

カテキン

緑茶、ウーロン茶、紅茶

ビタミンA

かぼちゃ、モロヘイヤ、にんじん、うなぎ

ビタミンC

ブロッコリー、キウイ、いちご

ビタミンE

かぼちゃ、モロヘイヤ、うなぎ、アーモンド

<肌を若く保つ成分>

 化粧品売り場に行けば、若くて美しい女性の販売員がアンチエイジングケア用の化粧品をすすめてくれましたが、説明を聞けば、「○○と□□と△△が配合されているのでシワは目立たなくなり、たるみがとれ、シミもうすくなリます」

 なるほど、本当にそんな効果があるのなら使いたくなります。しかし、とても高額でちょっと手がでません。

 老化予防には効果があるといわれている成分ですが、代表的なものでビタミンC誘導体と呼ばれるものです。ビタミンCそのものは皮膚の上からの浸透は悪いので、ビタミンCを浸透しやすい状態に作り変えたものがビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体はシミやシワに有効だといわれています。

 又、レチノール(ビタミンAの一種)は肌に塗るとコラーゲンが増え、シワを改善する効果があるといわれています。

 ひとつ言えることは、肌というのは表面に良い成分を塗っただけでは健康的で若々しい肌とはいえません。やはり、体の内側、栄養バランスが整った食事をしてこそ輝くような美しい肌になるのです。その上で、外側からの刺激(紫外線や汚れ)に負けないよう、お手入れをされるといいと思います。

<肌を若く保つ成分>

 顔にする施術として、古い肌をこすり取るピ一リング、レーザー治療脱毛、まつげパーマ、入れ墨メイクなどがありますが、美顔サービスを受けて肌にトラブルを起こす例も少なくありません。ピーリングで両頬が赤くただれてしまったり、まつげパーマのパーマ液で目に炎症をおこしたり、脱毛サービスを受け、その部分が出血し、アザになったなどのトラブルで病院を訪れる人もいます。施術中に少しでも異変に気づいたら中止してもらいなるべく早く医師の診察を受けましょう。美容医療のサービスには、医師や免許を有したものしか許されていない医療行為や施術があり、医師の資格がないのにレーザー機器などを使って脱毛するなどの行為を行ったとしてエステ経営者らが逮捕される事件もありました。

 美容サービスを受けるときは信頼できるところでリスクを考え、説明を受け、自ら納得した上で施術することが大切です。

 それで万が一トラブルが起きた時は、すぐに医療機関を受診し、適切な処置をしてもらうことです。

 

 

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