広報誌 健康倶楽部/2011年4月号
じんましんとは、皮膚の浅い層に部分的なむくみやブツブツ、赤みが集中して現れ、強い痒みの現れる皮膚疾患のことをいいます。
じんましんの症状は、まず痒みを覚えます。人によっては痒み以外に患部がチクチクしたり熱い感じがしたりすることもあります。
痒み、熱、痛み以外に、みみず腫れのようなじんましんが出ることもあります。その他、じんましんの一種に血管浮腫というものがあり、これが気道に生じると、呼吸困難を起こして窒息する場合もあり、最悪の場合は死に至るケースもあります。じんましんの原因は種類が多く、原因を特定するのは難しい病気です。子どもに多いのは、風邪の後に免疫系が活発になり、起こることがあります。大人では食品に含まれている添加物や食物自体に誘発される場合、ダニやハウスダスト、ペット、花粉、大気汚染、薬などが単独または複合に関係して起こすことがあります。
心因性じんましんとは、ストレスが原因で発症するじんましんです。心因性じんましんはストレスを感じなければ発症しないので、日常生活でのストレスをためないことが最も有効な予防法となります。
食事性のじんましんで代表的なものがサバなどの青魚、エビ、カニ、そばなどが原因になっていることが多く、子どもであれば卵や牛乳も原因の多くを占めます。また薬や羽毛、そばがらなどもアレルギー性じんましんの原因になります。
風邪などの感染症がきっかけでじんましんが出ますが、通常2週間以内で治癒します。
圧迫や摩擦で出るもので、重いかばんをさげると腕が赤くなったり、下着のゴムの圧迫で赤くなったりします。
発汗刺激で出るじんましんで、運動や入浴、体が温まったり、興奮したりしたときに出やすくなります。汗のかきはじめに小さいじんましんがたくさんでき、ピリピリと痛みを伴なうことが多いです。
冷たいものに触れたり、冷たいものを飲んだりすると出る場合があります。
温水や温風によって体が温まり、皮膚の温度が上昇すると発症します。
太陽光の強い時期に起こりやすいじんましんで、日光の当たった部分が赤く腫れ、かゆみを伴います。基本的には発症しても日光を避けていれば数時間ほどで症状が治まります。
基本的には、原因となる物質を避けることで発症を防ぐことが最良の予防といえます。アレルギー性じんましんは特にそうで、原因になる食物を食べないようにしたり、動物アレルギーの場合は該当する動物に近づかない、ペットとして飼わないことが大切です。また、非アレルギー性じんましんを予防するには、原因を特定しなければなりません。じんましんの症状がでたら医師による検査を受けましょう。
じんましんの治療は、抗ヒスタミン剤を服用することが一般的です。内服薬として処方されることもあれば、注射をする場合もあります。日常の生活では、生活リズムを整え、疲労や睡眠不足にならないように注意しましょう。