乳腺外科
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診療日/予約/インターネット予約
乳腺外科外来
外来予約専用番号:0120-14-5420
初診:毎週金曜日 10:00~16:00
インターネット予約:毎週月曜日 15:00~、水曜日 14:00~
インターネット予約はこちらから
再診:阿左見亜矢佳:毎週火曜日 9:00-17:00, 毎週水曜日 13:00-17:00
第一週土曜日 9:00-12:00
阿左見祐介:毎週月曜日 9:00-17:00
乳がん検診
①電話でのお申込み:予防医学研究センター(TEL:0120-39-5611)時間帯:8:30~16:00(平日、土曜日)
②インターネットでのお申込み:『乳がん・子宮頸がん検診』→インターネット予約はこちらから
「乳がん」診断で、当院へ紹介受診する方
検査のスムーズなご案内のため、以下の注意事項をあらかじめご確認ください。
・受診前に乳癌治療問診票をあらかじめ記入しお持ちください。※受診時に病院でご記入いただくことも可能
乳癌治療問診票[pdfファイル]
・当日は金属を含む着衣やワンピースは避けてください。メガネ、マスク以外のアクセサリー、磁器治療器、
湿布は受付前にあらかじめ外してください。
乳癌検査を受ける方へ[pdfファイル]
乳腺外科概要/診療内容
乳腺外科では,乳房の様々な症状(しこり、痛み、分泌物など)に対して診断、治療を行っています。乳房にしこりなどの異常があった場合でも、すべてが乳がんとは限りません。乳房のしこりに気づいたら、これって乳がんかな…と一人で悩まないでまずは乳腺外科にご相談ください。
乳がんは日本女性の11-12人に1人が罹患すると言われており、女性がかかるがんの第1位です。自分でみつけられる唯一のがんで、乳がん患者さんの約半数が自分でしこりに気付いて受診します。乳がんは発見されたときの進行度により完治できるかが左右されます。大きさが2cm以下と小さく、リンパ節や他の部位に転移がない早期がんでは90%以上の治癒が期待できます。早期診断、早期治療がとても大事です。
【自分で気付く乳がんの主な症状】
・ 乳房のしこり
・ 引きつれ、発赤、浮腫、潰瘍など皮膚の変化
・ 乳頭からの分泌物
・ わきの下のリンパ節の腫れ
【診療内容】
・ 乳がんの一次・二次検診
・ 乳がんの診断・治療(手術、ホルモン療法、化学療法、放射線療法)
・ 転移再発乳がんの診断・治療(緩和ケア、在宅医療科チームとの連携)
・ 良性乳腺腫瘍の診断・経過観察・治療
※当院形成外科にて乳房再建を行うこともできます。
受診時の流れ 乳がん検診/乳がんの診断
・乳がん一次検診
乳がん検診にはマンモグラフィ検査と超音波検査があり、手に触れる前の段階で早期発見できます。
市町村の集団検診ではマンモグラフィ検査が行われます。
当院独自の検診(人間ドック)ではマンモグラフィ検診に加えて超音波検診を併用できる検診コースがあります。
それぞれ特徴があり、マンモグラフィと超音波の併用検診をおすすめします。
検診について詳しくはこちら。乳がん検診について詳しく[pdfファイル]
・乳腺外科の診察
乳腺外科ではしこりや痛みなどの症状がある患者さん、乳がんの一次検診で要精査となった患者さん、PETやCTなどの検査で乳腺にしこりが見つかった患者さんの診察を行います。
問診・マンモグラフィ検査・視触診・超音波検査を行います。
乳がんの検査と経過観察について。乳腺画像診断と経過観察について[pdfファイル]
マンモグラフィ(MMG)検査 ●透明の圧迫板で乳房をはさみ、乳房をうすくのばして撮影するレントゲン検査です。 ●手で触れる前の段階で石灰化、しこりがうつり、乳がんがわかります。 ●乳腺組織が多い人(図の左:高濃度乳腺)では乳腺が白く写るので、乳がん(白く見えるしこり)がわかりにくいです。 ●少ない放射線の量で安全に乳がんの検出ができます。 ●妊娠中、授乳中は検査できません。 |
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超音波(エコー)検査 ●乳房全体を検出器でまんべんなくなでて、乳房内に腫瘍がないか検査します。 ●小さなしこりの有無、形を把握するのに優れています。 ●細かい石灰化だけで発見される早期乳癌はわかりにくいです。 ●高濃度乳腺でも、しこりを見つけることができます。 ●妊娠中や授乳中の方も検査可能です。 ●被爆がなく非侵襲的な検査で、何度も繰り返し検査可能です。 |
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マンモグラフィ、超音波検査で異常所見が見つかった場合は、細い針で吸引または麻酔をして太い針で組織を採取し、悪性かどうか診断します(病理組織検査)。
※病理組織検査には結果がでるまで1~2週間程かかります。
乳腺の病気
1.乳がん
乳がんについて詳しくはこちら → 乳がんの治療について[pdfファイル]
乳がんは乳房にできる悪性腫瘍です。乳がんと診断されたら、まず乳がんがどのように広がっているかを、各種画像検査(CT、MRI、PETなど)を行い、治療の計画をたてます。
手術には乳房を全部摘出する乳房全切除術と乳房の一部を切除する乳房部分切除術があります。乳房全切除を行った場合は、乳房を筋肉/脂肪や人工物を使って作り直す(乳房再建)ことができます。また、リンパ節に転移がある場合はリンパ節をすべて取る方法(腋窩郭清術)で手術を行います。腋窩郭清では術後に、脇の下の感覚が鈍くなったり、腕がむくんだりすることがあります。リンパ節に転移がない場合は術中にリンパ節を1-2個採取し、転移がなければ腋窩郭清を省略する方法(センチネルリンパ節生検)で手術を行い、感覚障害や腕のむくみを起こさないようにします。
周術期(手術前後)は、薬の治療を行うことで再発を予防します。ホルモン治療、抗がん剤治療、分子標的薬治療があります。術後の病理組織検査の結果から、乳がんの特徴と進行度、患者さんの希望を総合的に判断して、一人一人にあった治療方法を選択します。
乳房部分切除術後やリンパ節転移があった場合は、術後に放射線治療を行うことにより、局所再発が予防されます。治療には約4~5週間かかり、通院で治療を行います。
手術、薬物治療、放射線治療後は、約10年間経過観察を行っていきます。
乳がん治療手帳※A4両面の印刷が可能です[pdfファイル]
乳がんが再発した場合、診断時に遠隔転移がある場合は、患者さんにあった薬による治療を行っていきます。がんによる痛みや神経症状があるような転移には放射線治療を行うことがあります。脳転移にはサイバーナイフ/γナイフや全脳照射などの放射線治療により症状軽減が期待できます。
「入院時パンフレット」
- ・乳がんの手術を受ける患者さんへ[pdfファイル]
- 【乳がん周術期手引き】
- ・全切除+センチネルリンパ節生検[pdfファイル]
- ・全切除+腋窩郭清[pdfファイル]
- ・部分切除+センチネルリンパ節生検[pdfファイル]
- ・部分切除+腋窩郭清[pdfファイル]
2.線維腺腫/葉状腫瘍
若い女性に最も多い良性腫瘍で悪性の癌に変化することはありません。
小さな線維腺腫は経過観察のみで良く、閉経後にはしこりが自然に小さくなることがあります。
葉状腫瘍は線維腺腫と似た腫瘍で、針生検で診断が難しいことがあります。10%程度が悪性化するので、手術が必要です。線維腺腫と診断されても発育が早いもの、大きな腫瘍は切除をすすめることがあります。
3.嚢胞
分泌物がたまった袋で、小さい嚢胞は自然に消えることが多いです。乳腺症の方は乳腺が詰まりやすく嚢胞ができやすくなります。嚢胞の内部にしこりがある場合は嚢胞内癌や乳管内乳頭腫といった腫瘍の精査が必要です。
4.乳腺症
乳房は月経周期や妊娠/授乳に伴い性ホルモンの影響を受け、乳腺に様々な変化を起こします。月経前は子宮内膜が増殖するように、乳腺も腺房や乳管が厚くなったり、拡張したりして平常時の30-40%も容積を増やします。乳房の痛みや張りとして自覚し、月経前に強く表れて月経後にやわらぐのが特徴です。閉経期でホルモンのバランスが少しずつ変化していくときには、月経前後に限らず症状が起こります。 こうした乳房の変化は乳腺全体に均一に起こり、完全に戻るわけではなく、部分的に強く変化が起きる、あるいはもとに戻り切らない部分があり、部位によって様々な反応が起きます。乳腺内で細胞の過度な増殖や線維化、嚢胞形成などが起きます。乳腺の張り、痛み、しこり、乳頭分泌、脇の下の痛み、リンパ節の張れなどの症状を起こします。加齢とともに起こりうる生理的な現象で、病気ではなく、特別な治療は必要ありません。 日ごろからストレスをためないように、規則正しい生活をこころがけてください。乳腺症が表れやすい年齢層が、乳癌が発症しやすい年齢層であるので、気になる症状があれば乳腺外科にご相談ください。
5.男性の乳腺の病気
男性の乳房のふくらみ、乳頭の痛み/しこりを起こすものとして、女性化乳房という病態があります。思春期、50-70歳代に多く、原因は一時的な女性ホルモンの増加によるもので、自然に良くなることが多いです。肝機能障害や薬の副作用(高血圧、利尿剤、胃薬、脱毛治療薬、前立腺癌治療薬など)によっても引き起こされます。 また男性にも乳がん(女性乳がんの約1%、男性の1000人に1人が乳がんに罹患)が発生しますので、気になるしこりがあれば乳腺外科にご相談ください。
当院での乳腺診療
乳腺外科 担当医師紹介 【外科/阿左見 亜矢佳 医師】

主な論文
Abscopal effect following radiation monotherapy in breast cancer: A case report. Mol Clin Oncol 9(3)283-286, 2018
脳神経症状を呈する頭蓋底骨転移に対し緩和的放射線治療が有効であった乳癌の1例.癌と化学療法 45(13):1806-1808, 2018
遠隔転移切除により長期生存が得られた浸潤性小葉癌の一自験例.福島医学雑誌 69(2):137-142, 2019
乳癌術式決定に遺伝学的検査が有用であった遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の一卵性双生児症例.遺伝性腫瘍 21(2):41-46, 2021
得意な手技
・日本外科学会外科専門医
・日本乳癌学会乳腺専門医
・遺伝性腫瘍専門医
・日本がん治療認定機構がん治療認定医
・日本乳癌検診精度管理中央機構マンモグラフィ/超音波読影医師
患者さまへ向けたメッセージ
開業医・医療従事者向けへメッセージ
【診療日】 初診:毎週金曜日 10:00~16:00
(※第一週目の土曜日、毎週火曜日、毎週水曜日に診察日があり、要相談)
乳腺外科 担当医師紹介 【腫瘍内科・放射線治療科/阿左見祐介 医師】

主な論文
乳癌脊髄髄内転移に対し緊急放射線療法が著効した進行乳癌の1例.癌と化学療法 48(5):705-707, 2021
得意な手技
・日本放射線腫瘍学会 放射線治療専門医
・日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医
・日本乳癌学会乳腺専門医
・日本がん治療認定機構がん治療認定医
・日本乳癌検診精度管理中央機構マンモグラフィ読影医師
患者さまへ向けたメッセージ
乳腺外科 担当医師紹介 【外科/非常勤 大竹 徹 医師】
第2、4木曜日 午前中に手術、外来診療を行います。スタッフ紹介
当院では乳がんの診断から治療まで、多職種がチームを結成し診療にあたっています。
乳腺の乳がん検診、精密検査では放射線技師、超音波技師、担当医すべて、女性スタッフで行われます。乳がん治療には外来、入院スタッフが丁寧に対応いたします。抗癌剤治療は外来化学療法室で治療を行っており、通院しながら治療を行うことが可能で、化学療法認定看護師が患者さん一人一人に合った支持療法をご提案できるように努めております。がんによる痛みや精神的な悩みなどを一緒に解決してくれる、緩和ケアチームがあり、患者さん一人一人に寄り添ったケアを行ってまいります。ピンクリボン認定アドバイザーを取得している医療事務、医療相談もしっかり患者さんの相談にのります。患者さんの人生が最後まで豊かでありますように、乳がん治療チームが一丸となって患者さんと一緒に悩み、治療をすすめてまいります。
乳がん患者さんの支援
地域連携
当院では切除可能早期乳癌患者さんに対し、地域の先生方と診療連携を行っております。手術、抗癌剤治療、放射線治療を受けた後、ホルモン療法や経過観察の採血検査を地域の先生方にお願いすることが可能です。乳がん診断時時点でかかりつけ医のおられない患者さんには、かかりつけ医をつくっていただくようお勧めしています。
乳がん患者さんの地域連携について[pdfファイル]
※地域連携にご協力いただいております医療機関の方へ
令和6年12月3日火曜日 総合南東北病院 地域連携Webセミナー 「乳癌を学ぼう」
当院乳腺外科の先生より、発表スライドを公開しております。
・(前半)乳癌を学ぼう ~検診、診断、治療からサバイバーケアまで~[pdfファイル]
・(後半)乳癌を学ぼう ~周術期薬物療法と放射線療法~[pdfファイル]
アピアランスケア
がん治療の進歩により、治療を継続しながら社会生活を送る患者さんが増加しています。治療に伴う外見変化について、アピアランスケアとは、「がん治療に伴う外見変化に対して困っている患者さんに対する支援」のことを言います。
アピアランスケアについて詳しくはこちら。がん相談支援センター
妊孕性温存
乳癌治療、特に化学療法やホルモン療法によって、性腺機能不全による妊孕性の喪失が生じます。がん治療開始前に配偶子や性腺を体外に摘出して凍結保存を行う妊孕性温存療法を受ける選択肢があります。がんの治療が最優先であり、その治療が遅れることなく遂行させる必要があります。当院では乳癌の治療医と生殖医療を専門とする医師の医療連携を行っております。当院婦人科から福島県立医科大学にご紹介させていただき、しっかり診療連携してまいります。
窓口:婦人科 遠藤雄大先生
治療と仕事の両立支援
乳癌は仕事をしながら治療ができる病気です。治療に専念する期間と、治療がひと段落し治療しながら働くことができる期間があります。がんと診断されたら、あわてて仕事をやめずに、まず仕事のことを相談してみてください。当院では、患者さんから提出された「勤務情報」に基づいて、主治医が医学的観点から就業の有無や職場復帰、受けられている治療や後遺症について配慮が必要かについて記載した主治医意見書を作成します。患者さんの治療計画を具体的にお示しし、患者さんの職場に働きかけることができます
治療と仕事の両立支援について[pdfファイル]
治療と仕事の両立支援を希望される患者様へ[pdfファイル]
勤務情報提供書 勤務情報提供書[Wordファイル]
病薬連携
薬物療法による様々な副作用に対して患者さんが安心して治療を受けられるように、当院の医師、看護師、薬剤師と院外の調剤薬局が協力して、患者さんの副作用対策にあたります。患者さんが受ける抗癌剤及び支持療法の情報を院外の調剤薬局に提供し、患者さんの副作用の情報を調剤薬局から当院にフィードバックしてもらうことで、患者さんに適切な指導を行い、重篤な副作用を見逃さないようにします。調剤薬局から患者さんにテレフォンフォローアップを行っていただくことで、患者さんの副作用の状況が当院の医師、看護師に連絡があります。副作用について気になる症状がある場合には、当院外科外来または調剤薬局でも相談に乗っていただけます。
総合南東北病院 薬剤科ホームページはこちら
施設紹介
当院は、以下の認定施設となっています
がん診療拠点病院
※かかりつけの先生方と積極的に診療連携を行っております。
日本乳癌学会 認定施設
※日本乳癌学会によって認定された診療・教育施設です。
手術症例数
乳腺疾患手術件数(例) | 乳がん(初発)(例) | |
---|---|---|
2023年 | 悪性腫瘍:82、良性腫瘍:0 | 88 |
2022年 | 悪性腫瘍:89、良性腫瘍:1 | 98 |
2021年 | 悪性腫瘍:75、良性腫瘍:1 | 79 |
2020年 | 悪性腫瘍:80、良性腫瘍:2 | 88 |
2019年 | 悪性腫瘍:58、良性腫瘍:3 | 65 |
2018年 | 悪性腫瘍:66 | 70 |
2017年 | 悪性腫瘍:68 | 67 |
2016年 | 悪性腫瘍:46 | 46 |
2015年 | 悪性腫瘍:46 | 44 |
2014年 | 悪性腫瘍:47、良性腫瘍:2 | 47 |
臨床研究に関する情報公開
総合南東北病院では、当院倫理委員会の承認を得て下記の臨床研究を実施します。
臨床研究を実施する際には、文章もしくは口頭で説明、同意を行い実施します。研究成果の 発表において、個人情報はすべて厳重に保護され、個人が特定されることは一切ございません。
臨床研究のうち、患者さんへの侵襲や介入がなく、診療情報等のみを用いる研究は、国が定 めた指針(「人を対象とする医学系研究に関する指針」)に基づき、対象となる全員の方から個 別に、直接同意を得ることはしておりません。
研究に関する情報を公開し、研究の参加を拒否できる機会を保証できることをオプトアウトといいます。研究への協力を希望されない場合には研究責任者までお知らせください。
オプトアウトの対象となっている過去の臨床研究は下記の通りです。
○詳しくはこちらをご覧ください。→ 臨床研究詳細[pdfファイル]