透析中に血圧が下がるのはなぜ?

【血圧測定は重要です。】
透析を受けていても様々な症状が出現してきます。
そのひとつが低血圧です。
透析中に血圧が下がる原因として下記の2つがあげられます。

〇透析中や透析終了直後に発生する低血圧
原因は塩分の過剰摂取に伴う水分貯留が多い日で、
透析中に除水を多くしなければならない場合によく起こります。

〇透析時間の経過とともに徐々に血圧が下がって透析後にふらつき、
眩暈などの軽い症状がある
原因は塩分・水分過剰が多くを占めます。
糖尿病が原因の起立性低血圧(立っただけで血圧が大きく下がる)が関与していないかどうか、降圧薬の量の問題、ドライウエイト(目標体重)が適正かどうかなど、多面的に考える必要があります。
そのために自宅の血圧測定も重要となりますので朝起床時と就寝時前の血圧測定に心がけて下さい。
 

電子カルテについて学んできました

 当院では現在、2011年5月から電子カルテシステムと透析システムが連携できるように準備をしています。そのシステムが連携できると、他の科に受診した際患者さんの情報が得やすく、検査データもより見やすくなります。
そこで1月19日に当院と同じ機種である上諏訪赤十字病院の電子カルテシステムと透析システムの運用状況を見学してきました。
  患者さんが安心して当院の透析治療を受けられるよう、見学してきたことを存分に生かしていきたいと思います。
 

東日本大震災からの状況について

 3月11日に発生した東日本大震災により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。
  総合南東北病院をはじめとする福島県内の南東北グループ各施設では、最大で震度6強の地震にみまわれましたが、幸いにして患者さん、利用者さんは全員無事で、建物などにも大きな被害はありませんでした。透析センターにおいても、震災直後からしばらくの間、水道などのライフライン停止や物資不足に悩まされたものの、震災で治療を継続できなくなった他医療機関からの患者さんや、浜通りの被災者50人以上を受け入れ、現在も引き続き8人の方が透析治療を続けています。
 今後も、皆様と共に、一日でも早い地域の復興を実現するべく、引き続き尽力して参ります。
透析センター センター長 深谷保男
 

当法人が「BBBプラス」に格付されました

 (株)日本格付研究所(JCR)は9月30日、(財)脳神経疾患研究所の格付を「長期優先債務格付はトリプルBプラス、格付の見通しは安定的」に格付した、と発表しました。これまでトリプルBフラットでしたから、1ランク上昇したことになります。
 
 格付けの事由としては
(1)総合南東北病院など関連医療施設が患者さんの増加傾向にあり、医療圏における位置付けが着実に高まっている
(2)関連法人の新百合ヶ丘総合病院(川崎市)、東京病院(東京・中野)の見通しが明るい
(3)南東北がん陽子線治療センターは治療患者数が当初計画を上回るなど順調
(4)診療報酬改定に対する高い対応力が認められる
などの点をあげて「当法人の格付の見直しを実施した」としています。
 

冬服について

 透析の基礎体重はパジャマを含む重さになっています。夏場に薄手のパジャマで透析を行っていた患者さんは、涼しくなり厚手の冬服に衣替えする人も多いと思います。厚手の服によって今までの体重より多少重くなってしまいます。重く誤差が出るということは、基礎体重より多く除水してしまうことになり、血圧の低下や気分不快などにつながります。
体重(ドライウェイト)=体+衣服
 なので、体重の補正の確認のため夏場の薄手のパジャマから冬場の厚手のパジャマに変わる際は、夏服と冬服のパジャマの重さを測定し、その差をスタッフにお知らせください。 また透析施行中に肌寒いと感じる方に対して、電気毛布・電気アンカの貸し出しを行っていますのでお気軽にスタッフに声をかけてください。
 

熱中症について

 今年の夏は近年まれにみる猛暑が続いています。ニュースでも毎日、各地で熱中症による死亡のニュー スが相次いでいます。決して他人事ではないので、熱中症をよく理解し、対策に励みましょう。
<熱中症とは>
 身体の中と外の“暑さ”によって引き起こされる様々な身体の不調のことです。暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって、身体の中でたくさんの“熱”を作るような条件下にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの連続的な病態をいいます。
 大量の発汗によるナトリウム不足から、脳がミネラルなど電解質濃度を維持するため、発汗を止めてしまい内部に熱が溜まり、その熱で熱中症になることもあります。
 血液中の老廃物は腎臓から尿として体外に排出されますが、大量の発汗により尿になる水分も無くなることにより血液中の老廃物により尿毒症をきたし、急性腎不全におちいる可能性もあります。
 脱水状態が続くと、血液はドロドロになり脳血栓などの循環系の障害もきたす可能性があります。
<熱中症の予防法>
●水分補給をする
 (一度に飲まず、こまめに水分を補給する。)
●体調を整えておく
 (体調が悪いときの運動はしない。おかしいと思った ら無理をせず申し出る。)
●環境条件を把握し、それに応じた活動ができるようにする
  (気温の高い日には、激しい急激な運動をさける。暑さに徐々に体をならすような運動計画を立てる。)
●服装に注意する
  (服装は汗を吸いやすく、空気を通しやすいもの、色合いも熱を吸収しないもの(白色)を着用する。直射日光は帽子等で防ぐようにする。)
<熱中症になった場合の対応>
 熱中症に対して水分を補給する理由として、水分を補給して、汗をかいて体温を下げるという理由があります。
  透析患者さんは尿での水分の排泄が困難な為、体に余分な水分が溜まっています。そのため、水分を補給するより、まず透析患者さんは暑い所からクーラーの効いた室内や涼しい木陰に避難し、同時に衣服を緩めて風通しがよくなるようにしましょう。
  冷たいタオルなどで体を拭いたり、冷たい缶ジュースや氷枕などを脇の下、首などに当てて体を冷やすのも効果的です。
  また、霧吹きがある場合は、霧吹きで全身に水を浴びせて気化熱により冷やすことも効果があります。ちょっとでもおかしいと思ったら、我慢せずに医療機関へ行きましょう。
●糖尿病の患者さんにおいての暑熱環境下での注意事項について
 糖尿病のある人が、血糖コントロールが良好でなく血糖値が高い状態にあると、発汗能力が弱くなり、暑さにともない罹患する疾患の危険性が高くなりやすくなります。
 高温になると、糖尿病の医薬品やサプライ(供給品)もダメージを受けます。インスリン製剤はたんぱく質なので熱による変性が起こりやすく、通常の室温で保管すれば大丈夫ですが、直射日光に当てたり車の中に放置すると高温になることがあるので注意が必要です。
 経口薬によっては、インスリン製剤と同様に、高温になると効能を失うおそれがありますので、医薬品の添付文書を良く読み、適切な管理を心がけましょう。近くに出かける際にも血糖測定器を持ち歩くことを心がけましょう。
 暑い気候が続くので、熱中症対策と糖尿病の管理には注意していくよう心がけましょう。
 

禁煙のススメ

【禁煙】
 喫煙は、がんにかかりやすくするだけでなく、脳卒中や虚血性心疾患、メタボリックシンドロームなどになるリスクを高めます。
 喫煙をやめられないのは、喫煙によって身体的依存(二コチンへの薬物依存)と心理的依存(習慣化した依存)という2種類の依存があるためです。
●ニコチン依存度チェック
  0点 1点 2点 3点
起床後、最初のたばこを吸うまでの時間 60分以後 30〜60分 6〜30分 5分以内
禁煙の場所で喫煙しないでいるのが困難 NO YES    
1日の中でどの時間帯のたばこをやめるのが困難 NO YES    
1日の喫煙本数 10本以下 11〜20本 21〜30本 31本以上
起床後数時間はその後より頻繁に吸う NO YES    
病気のときでも吸う NO YES    
※合計が7点以上の方はニコチン依存度が高いといえます
【禁煙方法のご紹介】
・禁煙開始日を決める
・禁煙宣言をする、宣言書にサインする
・喫煙行動を手帳などに記録する
・たばこが吸いたくなる場所や状況を避ける
・たばこが吸いたくなったら、別の行動をする
・うまくできたら自分で自分をほめる
・たばこをすすめられたときの上手な断り方を身につけておく
・たばこを再び吸い始めやすい状況を予測し、その対策を練習しておく
・家族や友人、同僚などの協力が得られるようにしておく
・禁煙に失敗したときに、「禁煙には失敗がつきものであり、今回の経験が次回に役立つ」と考えるようにする
 禁煙は、思い立ったら、すぐにたばこがやめられると考えがちですが、実際はそう甘いものではありません。上記の項目を参考にして、自分にあった禁煙方法を考えて、実行しましょう。
【記事提供:株式会社メディネット】
 

口腔外科のご紹介

【口腔外科】
 4月1日から総合南東北病院に口腔外科が開設されました。スタッフは瀬戸皖一口腔がん治療センター長・顎顔面インプラント再建研究所所長、池谷進口腔外科医長、早川永晃医員と2人の非常勤務医師、2人の歯科衛生士です。
 口の中の病気は種類も多く、口腔がんをはじめ、その多くは痛みなどの症状が無いため知らず知らずのうちに悪くなっていくことが多いのです。同外科では歯科の専門分野として舌や歯ぐきにできるがん、口内炎など口の粘膜の病気、顎の関節の病気、口が渇くドライマウスなど唾液腺の病気など多岐にわたっています。またチタン製の人工の歯を直接あごに植えるインプラントを得意としています。口や顎に異常を感じたら遠慮なく受診ください。

水質管理について

【水質管理】
 当院では、今までも十分な水質管理を行ってきましたが、本年度から正式に透析機器安全管理委員会を立ち上げ、深谷保男院長代行を委員長として活動を開始しました。
 これからも毎月一回、エンドトキシン(発熱、敗血症やショックを引き起こす有害物質)や生菌数を測定し、関連学会による規定値を満たしていきます。 透析に使用する水を安全に管理し、安心して治療を行えるように努めます。

事務からのお知らせ

【請求書の発行について】
 4月分から、請求額が限度額に達するまでの請求書が発行されます。1日の受診で限度額を超えない場合、複数枚での発行となりますのでご了承ください。
【総合南東北病院と南東北医療クリニックの会計について】
 総合南東北病院と南東北医療クリニックは医療機関が異なります。特定疾病受領証は透析を行っている医療機関でのみ限度額適用となりますので、南東北医療クリニックで診療した場合、限度額とは関係なくその都度お会計となりますのでご了承ください。
【保険証提示について】
 保険証は月に一度会計の際にご提示ください。保険証に変更があった場合は、特定疾病受領証にも変更が必要になることがありますので、ご確認ください。なお、変更された場合はお早めに1階の会計窓口にご提示くださいますようお願いいたします。

勉強会開催

−安全な透析を行うためにスタッフの知識向上を図る−
 当院では、透析センターで透析を行うほかに、ICUや13病棟(陰圧室:インフルエンザなどの対応として)にて透析を行っています。また、透析の他に、潰瘍性大腸炎の治療を目的とした、白血球除去療法(LCAP)など様々な血液浄化を行っています。
 先日、ICUの看護師を対象とした透析に関する勉強会を、当透析センターの塚田輝技士を講師に開催しました。 内容としては、透析の原理やその他血液浄化療法の種類、各血液浄化療法による適応疾患や利点と欠点、透析施行中の異常の種類とアラーム対応についてなどです。
 今回はICUの看護師を対象に勉強会を開催しましたが、今後事務部を対象に勉強会を開催する予定です。またICU以外の他の病棟の看護師を対象に勉強会を開催し、透析を深く理解してもらい、スタッフの知識向上とともに、病棟での患者さんの状態管理の向上につなげていきたいと思います。
 また、患者さんを対象とした勉強会の開催も予定しておりますので、ぜひご参加ください。
 

透析センター内のインフルエンザ罹患状況

 透析センター内では、10月に季節性インフルエンザを発症した患者さんが1名のみで、その後の発症はありません。また、インフルエンザ予防接種状況は図の通りです(患者総数142名)。
 

  新型インフルエンザ予防接種は、8月に沖縄と兵庫で透析患者さんが死亡したことと、感染力が強く合併症のある患者さんの死亡率が高いといわれていたため、患者さんの関心が強かったようです。
  私たちスタッフも透析患者さんが感染しやすく重篤になりやすいこと、流行時の感染透析患者さんと非感染透析患者さんそれぞれ別の透析場所が確保できるか、深谷先生はじめスタッフで対策を考えました。
  透析患者さんが非透析時に発熱・上気道症状を呈したときは、電話で当院に連絡後救急外来で受診して頂き、インフルエンザ感染と診断された際は、(1)時間的隔離で透析を行う(2)タミフル75mg1カプセルを内服し、透析中は他の患者の感染予防としてマスクをしてもらう(3)発熱・上気道症状時は、周囲にスクリーンを置き周囲へ飛沫感染予防を行う、等の対策をしていきたいと思います。今後もインフルエンザの予防のために、まめな手洗いとうがいを心がけて下さい。
 

災害時の対応について

 橋本技士より「災害についての心構え」についての勉強会が行われました。 地震の揺れは長くても約1分間と言われています。大きな揺れの1分間を落ち着いて行動すれば、身の危険を回避できるということです。地震が起きたら、慌てず落ち着いて行動しましょう。大きな地震の際には、停電や断水の影響により当院で治療が行えない場合があります。その場合は近隣の施設で治療を行うことになるので、常日頃から自分のドライウエイト(基礎体重)、透析時間、血圧を把握し、圧迫止血の訓練をしておきましょう。
 
◎治療中に地震が起きた場合の対応
    1. 血液回路が外れないように血液回路をしっかり持ち、ベッドにしっかりつかまりましょう。
    2. 毛布などを頭部にかぶり、落下物から頭を守りましょう。
    3. そのまま揺れがおさまるのを待ち、気持ちを落ち着かせましょう。
    4. 周りの状況を把握し、スタッフの指示に従いましょう。
 

「食事について」と「新しいリン吸着薬とかゆみの薬」

 深谷先生より、「食事について」と「新しいリン吸着薬とかゆみの薬」についてお話がありましたので、ご報告します。
 
<食事について>
 食事で注意する事は、カロリーをしっかり摂って水分を控える事です。水と塩分摂取は比例しており、塩分摂取が多いと水分摂取も増えます。塩分を控え、薄味に慣れるようにしましょう。
  また、お米は非常に良い食材とされていますので、ご飯を中心とした和食がお勧めです。カロリーを十分に摂って、体重を維持するようにしましょう。
 
<新しいリン吸着薬とかゆみの薬について>
 今までのリン吸着薬は、カルシウムを含んでいる薬や、副作用として便秘になりやすい薬を使用していましたが、新しいリン吸着薬は、水なしで飲めて、カルシウムを含まないのでカルシウムが高い人でも使用することが出来ます。
  また、便秘にもなりにくいと言われています。 透析患者さんの大部分は、程度に差はありますがかゆみを訴えています。かゆみによりイライラ感、睡眠障害など日常生活に支障をきたすことがある為、適切な対策が必要となります。
  新しいかゆみの薬は、かゆみの神経の末梢を調節し、かゆみを抑える飲み薬です。新しい薬も併用しながら、患者さんそれぞれに合ったオーダーメイド透析を行っていきたいと考えています。
 

肩こり解消法のご紹介

長い時間透析をしていると、肩の痛みや首の痛みを訴える患者さんが多くいます。そこで今回は、肩こり予防に効果的な体操を紹介します。
【肩こり予防に効果的な体操】
  • 腕の上下
    1. 足を肩幅に開き、親指の先を肩峰に合わせ、脇をしめて自然に立ちます。
    2. 肘を外側にゆっくり持ち上げて、下げる動作を5〜10回繰り返します。
    3. 肘を肩よりやや高く上げると効果的です。
  • 肩回し
    1. 基本姿勢は腕の上下と同様です。
    2. 肘を内側から外側にゆっくりと大きく回します。
    3. 肘を外側から内側にゆっくりと大きく回します。
  • 腕の開き閉じ
    1. 胸を張り背中を真直ぐに伸ばして、指先を耳の下に合わせます。
    2. 両腕を肩幅に開きます。
    3. 両腕の肘を外側に90度以上にゆっくり開きます。
    4. ゆっくりと元に戻します。
    5. 呼吸を合わせてリズミカルに5〜10回繰り返します。

簡単な動作なので皆さんも毎日5〜10分行ってみてはいかがでしょうか。

『シャント』について学びました

【シャント管理のポイント】
  • 出血や傷などがないか観察する
  • シャント音を聴く
  • シャントの拍動を手で感じる

 

以上の「見る・聴く・触れる」を日頃から行なってください。狭窄音(一般的に「シャー」や「ピュー」のようにまるで口笛を吹いたような音)やシャント部の痛み、透析中の血流不足などが認められる場合はPTA(血管内に風船の付いたカテーテルを挿入し風船を膨らませる方法)を行ないます。PTAをしても血流が確保出来ない時には、シャントをもう一度作る場合もあります。シャントを長持ちさせるためにも、毎日シャント音を聴くようにして自己管理に努めましょう。
【透析日の入浴について】
  • 穿刺部の感染予防の為に一番風呂に入る
  • 血圧の変動がある方は少しぬるめのお湯に20分程度入る
  • 脱衣所や浴槽は暖かくし、急激な血圧の変動を防ぐ

 

この他にも、患者さん同士でシャント音を聴きあい、「自分の音と少し違う!」などと驚きの声をあげていました。今回使用したビデオは透析センターにありますので、ご希望の方は声をおかけください。この他にもわからない事があれば、お気軽にスタッフにお尋ねください。お待ちしています!

栄養障害・便秘について

【栄養障害について】
 透析患者さんは様々な要因で栄養不良となりやすいといわれています。栄養不良になると、冠動脈疾患や脳血管疾患、感染症などの発症リスクが高くなります。栄養状態を評価する方法のひとつとして、アルブミン(Alb)値があります。
 目標値は4.0〜5.3g/dlです。食事においては適切な蛋白質の摂取が望まれます。標準体重1kgあたり1.0〜1.2g/日(標準体重=身長m×身長m×22)で、蛋白質は肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などに多く含まれ、60〜65%は動物性食品から摂取することが勧められています。
【便秘について】
 便秘の原因として、水分制限、食事制限による食物繊維の不足、薬剤の副作用、蠕動力(消化管などの臓器の収縮力)・排便力の低下などがあります。便秘改善のためには、運動可能な方は歩行などの軽い運動をしたり、時計方向へのお腹のマッサージも効果的です。
 また、生活のリズムを崩さないことも大切です。食事に関しては、カリウムの含有量に注意し、ゆでこぼしなどの工夫をして食物繊維の多い食品(いも類、豆類、野菜類、きのこ類など)を少量ずつ摂取することが必要です。

温泉旅行に行きました

 総合南東北病院透析センター主催の透析患者さんを対象とした「日帰り温泉旅行」を実施し、看護師をはじめとしたスタッフと患者さん合わせて約30人が参加しました。 
 目的地は、福島市土湯温泉の「向瀧旅館」で、旅館では患者さん同士で会話を楽しんだり、温泉に入ったりして普段の疲れを癒しながら親睦を深めました。昼食では、栄養管理科スタッフの栄養指導や個別相談も行われました。また、昼食後には患者さんのフラダンス披露や、カラオケも行われ、すばらしい踊りと歌声で大いに盛り上がりました。天気はあいにくの雨でしたが、皆さん自分なりに楽しんでいた様子でした。

透析センター長からのお願い

【他科を受診する際のお願い】
 透析患者さんが耳鼻咽喉科や皮膚科などの他科を受診する場合に、一般の患者さんと同じ量や種類の薬が処方されると体調を崩す場合があります。そのため、必ず医師をはじめスタッフに前もってご相談下さい。
【止血確認のお願い】
 透析が終わって針を抜いた後、必ずスタッフが止血を確認してから帰宅するようお願いします。また、家で再度出血してしまった場合は、速やかに透析センターに連絡し、スタッフの指示に従って下さい。状況によっては来院して頂くことがありますので、ご了承下さい。

勉強会を行いました

【尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cr)について】
  • 尿素窒素目標値:透析後50mg/dl以下
  • クレアチニン目標値:透析後4.0mg/dl以下が望ましい
 食事の取りすぎや筋肉が働くことにより、体内のタンパク質が代謝され尿素窒素になります。クレアチニンは筋肉の中にあるクレアチンという物質が代謝されると発生します。尿素窒素とクレアチニンは尿中にのみ排泄されるので、腎機能を評価する上での指標となります。クレアチニンは透析前で10mg/dl以下、尿素窒素・クレアチニンの除去率が60%以上を目標値とします。自分の値を知り、食べすぎないように注意しましょう。
【ナトリウムについて】
  • ナトリウム基準値:140mEq/L
 1日の摂取量は、7〜8g以下に抑えて下さい。透析患者さんでは、全量排泄されず体内に蓄積し、蓄積した食塩8gは体重増加1kgに相当すると言われています。
 塩分が多く含まれている食品は、ラーメン、ミートソース、ステーキ、うな重などがあります。1食あたりの食塩量を全て制限してしまうと、うす味になり食欲もなくなるため、1日の中で調節していくと良いと思います。
【カルシウムについて】
  • カリウム基準値:3.5〜5.5mEq/L
 正常に腎臓が働いていれば、カリウムの90%は尿中に排泄されます。腎臓の働きが弱くなると、尿からカリウムが排泄されず血液の中にたまり、高カリウム血症を引き起こします。高カリウム血症になってしまうと、手足や唇のしびれ、脱力感などの症状が出ます。さらに、カリウム値が極端に高くなると、不整脈・心停止といった重篤な症状を引き起こす可能性もあります。
 カリウムが多い食事には、果物(バナナ、スイカ、モモ、みかん)、野菜、カレー、ステーキなどがあります。カリウムは水に溶ける性質があるため、野菜の場合は、水にさらしたりゆでこぼすなどの工夫で抑えることができます。果物の場合は缶詰の果肉のみを利用すると良いでしょう。
 自分の検査値をもとにナトリウム、カリウムを摂り過ぎないように心がけましょう。

貧血について

 食事の取りすぎや筋肉が働くことにより、体内のタンパク質が代謝され尿素窒素になります。クレアチニンは筋肉の中にあるクレアチンという物質が代謝されると発生します。尿素窒素とクレアチニンは尿中にのみ排泄されるので、腎機能を評価する上での指標となります。クレアチニンは透析前で10mg/dl以下、尿素窒素・クレアチニンの除去率が60%以上を目標値とします。自分の値を知り、食べすぎないように注意しましょう。
【目標値を知りましょう!!】
 貧血は、ヘマトクリット値(Ht)(血液中の赤血球が占める割合を示す値)とヘモグロビン値(Hb)という2つの数値から知ることができます。
  • ヘマトクリット目標値:30〜33%
  • ヘモグロビン目標値:9〜10g/dl
 数値の低下は、貧血を意味します。透析では、鉄剤やエリスロポエチン製剤を投与して治療を行っています。それでも貧血になってしまう場合は栄養不足、鉄欠乏などが原因として考えられ、場合によっては輸血を必要とします。これらの数値が高すぎても高血圧、脳梗塞、心筋梗塞などの合併症を引き起こす場合があります。
 皆さん自分のヘモグロビンの値を知り、貧血を防ぎましょう!

熱中症について

【熱中症とは・・・】
身体の中と外の”暑さ”によって引き起こされる様々な身体の不調のこと。
暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって身体の中で、たくさんの”熱”を作るような条件化にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応*より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの連続的な病態をいいます。
【熱中症の類型】
  • 熱波により、主に高齢者に起こるもの
  • 幼児が高温環境で起こるもの
  • 暑熱環境下での労働で起こるもの
  • スポーツ活動中に起こるもの
【熱中症対策は】
  • 熱と日光に長時間さらされないよう注意しましょう
  • 汗をかいたら水分と塩分を補給しましょう(梅干・きゅうりの漬物etc)
  • 蒸し暑さ、急な暑さは危険度が倍増します
  • スポーツや炎天下での労働では、水分補給が必要です
  • エンジンを止めた車内には、短時間でもとどまらないようにしましょう
  • ちょっとでもおかしいと思ったら、我慢せずに医療機関へ行きましょう
 
*生理的な反応
体温調節機能に失調をきたすと、発汗停止・高度の体温上昇・錯乱・せん妄などの精神症状が現れ、生命の危険を伴うことをいいます。

食中毒について

【食中毒とは・・・】
梅雨の時期から夏場にかけて多く発生します。特に下記の細菌などには注意してください。食中毒の種類は以下の通りです。
【食中毒の類型】
  • 病原性大腸菌O−157
  • 発生原因】肉や井戸水などに要注意

    症状の特性】感染力が非常に強い、激しい下痢、水様性下痢(すいようせいげり)、重度になると血便、腎臓・脳に障害を引き起こし溶血性尿毒症(ようけつせいにょうどくしょう)で死に至ることもある。

    発病までの時間】12時間〜8日

  • サルモネラ菌
  • 発生原因】卵、ニワトリが持っている菌

    症状の特性】発熱、嘔吐、腹痛、下痢。約1週間で治るが乳幼児や免疫力の低い方は重症になることもあり、まれに死に至ることもある。

    発病までの時間】5〜72時間

    発病のピーク】8〜24時間

  • 腸炎ビブリオ
  • 発生原因】介類、特に生食

    症状の特性】腹痛、下痢、嘔吐、軽い発熱。5〜6日で治る子供には発生しづらいが高齢者は、重症になることもある。

    発病までの時間】8〜24時間

    発病のピーク】12〜20時間

  • カンピロバクター
  • 発生原因】鶏肉、家畜・ペット、少量の菌で集団発生もみられる

    症状の特性】発熱、激しい腹痛、下痢。子供に多く発生する。

    発病までの時間】潜伏期間が比較的長い。

    発病のピーク】2〜7日

  • ブドウ球菌黄色
  • 発生原因】穀類の加工食品、弁当、おにぎり、人の手指の傷や化膿から広く分布症状の特性:発熱、激しい腹痛、下痢。子供に多く発生する。

    症状の特性】発熱、激しい腹痛、下痢。子供に多く発生する。

    発病までの時間】1〜5時間

    発病のピーク】2〜3時間

【食中毒は家庭でも発生します!?】
家庭で出来る6つの食中毒予防ポイント
食中毒といえば、レストランや旅館などの飲食店での食事が発生すると思われがちですが、家庭で調理した食事が原因で食中毒が発生する場合も多いのです。家庭で出来る6つポイントを基に食中毒予防を実施しましょう!!
  1. 食品の購入
  2. 賞味期限などを確認し、できるだけ新鮮なものを購入する。購入した食品は肉汁や魚の汁が漏れないように、ビニールなどの袋に小分けして持ち帰る。
  3. 家庭での保存
  4. 持ち帰ったらすぐに冷蔵庫・冷凍庫にしまいましょう。冷蔵庫は詰めすぎず7割程度が目安になります。肉・魚・卵を扱った後は、必ず石鹸で手をきれいに洗い、流水で流した後に次の作業に移りましょう。
  5. 下準備
  6. まず手を洗いましょう。下準備の途中にトイレに行ったり、オムツを交換した場合にもその都度石鹸できれいに手を洗いましょう。
    生の肉や魚を切った包丁やまな板はきれいに洗剤で洗うか、熱湯で消毒してから次の調理に移りましょう。生野菜や果物を切る際は特に注意が必要です。
  7. 調理
  8. 手を洗いましょう。加熱を充分に行いましょう。加熱することにより食中毒菌がいても殺すことが出来ます。
  9. 食事
  10. 清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛り付けましょう。
  11. 残った食品
  12. 残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けにして保存しましょう。時間が経ちすぎたら思い切って捨てましょう。
    ちょっとおかしいと思ったら食べずに捨てましょう。口に入れるのはやめましょう。
【食中毒予防の三原則は】
  1. 菌をつけない
  2. 菌をふやさない
  3. 菌を除菌する
上記の6つのポイントはこの3原則からなっています。これらのポイントをきちんと行い、家庭からの食中毒をなくしましょう。
食中毒は簡単な予防法をきちんと守れば予防できます。それでももし、おなかが痛くなったり、下痢をしたり、気持ちが悪くなったらかかりつけのお医者さんに相談しましょう。
 

メタボリックシンドローム 『内臓脂肪症候群』

【メタボリックシンドロームとは・・・】
メタボリックシンドロームってなんだろう? 最近使われてきているキーワードです。内臓脂肪型肥満によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と呼びます。
 
・メタボリックの状況は?平成16年 国民健康・栄養調査結果の概要について
40〜74歳でみると、男性の2人に1人、女性の5人に1人が、<メタボリックシンドロームが強く疑われる人、または予備群と考えられる人>です

(参考)40〜74歳におけるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

該当者数は、約940万人、予備群者数は約1,020万人、併せて約1,960万人。

各年代のメタボリックシンドロームが強く疑われる者と予備群と考えられる者について、平成16年10月1日現在推計の男女別、年齢階級別の40〜74歳人口(全体約5,700万人中を用い、該当者、予備群として推計したところ、40〜74歳におけるメタボリックシンドロームの該当者数は約940万人、予備群者数は約1,020万人、併せて約1,920万人と推定される。

 
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況(20歳以上)
 
【メタボリックシンドロームの診断基準】
おへその高さの腹囲が基準となります。腹囲に加えて、血液中の脂質や空腹時血糖、血圧の値が2つ以上当てはまる場合に、メタボリックシンドロームと診断されます。
  • おへその高さの腹囲
  • 男性:85cm以上

    女性:90cm以上

    (CTスキャンによるへそまわりの断層画像において、内臓脂肪の面積が100平方cm以上に相当) おへその高さでウエストを測ることで、内臓脂肪がどの程度たまっているかが測定できます。一般に、女性は男性と内臓脂肪が同じでも、皮下脂肪が多いため、数値が大きくなります。

  • 脂質
  • [中性脂肪]150mg/dl以上または、

    [HDLコレステロール]40mg/dl未満

  • 空腹時血糖
  • 110mg/dl以上

  • 血圧
  • [収縮期血圧]130mmHg以上または

    [拡張期血圧]85mmHg以上

こうした危険因子がいくつも重なると、1つ1つの程度は軽くても動脈硬化が急速に進んで行き、ついには「心筋梗塞」、「脳梗塞」など、命にかかわる病気につながっていくのです。
 
【動脈硬化とは】
動脈硬化とは、血管の壁が堅く変化するとともに、血管壁が厚くなり血液の流れが悪くなる病気です。動脈硬化で血流が途絶えると、そこから先へ酸素や栄養が届かず細胞が死んでしまいます。これが心臓でおこるのが心筋梗塞、脳でおこるのが脳梗塞です。 動脈硬化はメタボリックシンドローム(肥満+高血糖+高血圧+高脂血症)によって促進されます。
 
【メタボリックシンドロームの予防改善策】
メタボリックシンドロームの主な原因は、「腸のまわり、または腹腔内の内臓脂肪蓄積」です。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて蓄積されやすく、エネルギーを消費することで解消されやすいという特徴があります。このことから、体を動かして内臓脂肪を使ってしまうことがメタボリックシンドロームを解消する良い方法と言えます。さらに、食べすぎや飲みすぎなど、食生活の改善にも気をつけることが必要です。もちろん、すでに「高血圧」や「高脂血症」「糖尿病」などと診断されている場合は、それらをしっかり治療していくことも大切です。
 
食事
  1. 高脂肪、高カロリーなものを避ける。
  2. 味付けは薄味(塩分控えめ)にする。
  3. 肉や揚げ物よりも、魚中心の食生活にする。
  4. 野菜や豆類、海草類は進んで摂取する。
  5. お酒は控えめにする(日本酒だと1日1合くらい)
運動
  1. 生活習慣としてウォーキングやストレッチなどの適度な運動を取り入れましょう。
  2. 運動の目安 1日30分以上、週に3回以上

  3. 日常生活の習慣を変える。
  4. エレベーターを使わず、階段を上り下りする。一駅歩いて通勤する。ちょっと遠回りして買物に行く。テレビを見ながら、体を動かす。

ストレス
過食の原因ともなるストレス。ストレスの原因を突き止め、取り払いましょう。ストレスがなくなると、過食も自然に治まります。メタボリックシンドロームの予防対策には、まずノンストレス状態を作り出すことが最短かもしれません。

健康寿命を延ばす7ヶ条

 人は誰でも年をとります。年をとって体に変化が起こることはあたりまえなのです。でも、自分で自分の体をチェックしながら積極的に生活することで健康・長寿は実現できます。
 普段から規則正しい生活をして「健康寿命を延ばす7ヶ条」を参考にあなたも素敵な人生を送りましょう。
 
【健康寿命を延ばす7ヶ条】
Point.1 バランスよく、おいしく食べて健康に!

健康長寿の基本はなんといっても「食」です。体にいい食生活をしっかり身につけましょう。

 
Point.2 身体を動かして寝たきりを予防しよう!

筋力を維持し転倒を防ぐことが、寝たきり予防につながります。基本はウォーキングです。肥満などの生活習慣病の危険因子を撃退し、体全体の免疫力を大きくアップしてくれます。

 
Point.3 休んで動いて、心をリフレッシュ!

ストレス解消を心がけて、心の健康を守りましょう。

 
Point.4 禁煙と節度ある飲酒を!

お酒の飲み過ぎと喫煙は、健康長寿の危険信号です。特に喫煙は吸っている本人だけでなく、周囲の人にも害を与えます。できれば禁煙しましょう。

 
Point.5 脳を活性化して、いつまでも前向きな人生を!

脳も体と同様に、使わないとさびついてしまいます。短い文章を書く・楽器の演奏・パソコンに挑戦してみるなど、常に脳を活性化して、前向きで元気な生活を目指しましょう。

 
Point.6 歯と歯ぐきを守って、全身いきいき!

歯と歯ぐきは全身の健康に直結します。虫歯や歯周病の予防と治療に積極的に取り組みましょう。

 
Point.7 自分の身体を大切にしよう!

生活習慣病の多くは自覚症状がありません。健康寿命を延ばすため、年に1回は必ず健健康診断を受け相談できる、かかりつけ医を持ちましょう。

 

インフルエンザに注意しましょう!

【風邪との違い】
インフルエンザは、風邪と似て非なるもの。風邪と違いインフルエンザは症状が重くなり、合併症(肺炎など)を併発しやすく、重症化して死亡するケースもありますので、十分に注意する必要があります。また、感染力も強く短期間で流行するのも特徴で、注意が必要なウイルス感染症なのです。
風邪は、のどの痛みや鼻水が出て発熱を伴うのに対して、インフルエンザの場合は突然高熱を発し、頭痛や倦怠感(けんたいかん)などの全身症状が強く現れます。また、症状は一週間程度で落ち着きますが、抵抗力の弱い高齢者や子どもなどは、肺炎などの合併症を併発する場合もあり、最悪死亡することもあるので注意が必要です。
 インフルエンザ風邪
経過急に高熱で発症する
38度以上
ゆっくりと熱が出てくる
症状38度以上の高熱、悪寒、頭痛、倦怠感、筋肉痛などの症状が伴う
せき、鼻水、のどの痛みなどの症状が続く
主に、せきや鼻水、のどの痛みなどの症状が現れる。また、発熱を伴うことがある
合併症肺炎や脳炎など比較的まれに起こる
感染力人から人へ急速に広がり、感染力は強いゆっくりと広がることが多く、感染力は弱い
 
【感染経路】
 感染者の多くは、咳(せき)やくしゃみなどで放出されるウイルスを吸い込んで感染する「飛沫感染(ひまつかんせん)」によって、インフルエンザにかかるといわれています。
 一回のくしゃみで、約100万個のつばがしぶきとなって約1メートルの範囲に飛び散るといわれています。そのため、周囲にいる人から人へのインフルエンザの感染が広がっていきます。
 普通の風邪の場合、飛沫感染よりも人の手から手による感染の「接触感染(せっしょくかんせん)」であることが多く、その感染力はインフルエンザよりも弱いです。
 
【重症化する場合とは?】
インフルエンザに感染して重症化するのは、高齢者、幼少児、妊婦、慢性的に呼吸器や心臓に病気を持つ人、糖尿病や慢性腎臓病を持つ人など、一般的に抵抗力が低下した人がかかりやすいといわれています。また、インフルエンザの典型的な症状がでにくく、急激な体調悪化を感じたときは、早めにお医者さんに診てもらいましょう。
 
【インフルエンザによる合併症】
 インフルエンザの合併症には、肺炎やインフルエンザ脳症などがあります。
 肺炎の場合、特に高齢者によく見られ、インフルエンザで弱った体に、細菌などの病原によって肺炎を併発するといわれています。また、インフルエンザ脳症は、幼少児がかかりやすい合併症で、命にも関わる病気であり完治しても後遺症が残ることも多い注意すべき合併症です。
 
【インフルエンザ予防の3原則】
第1の原則:免疫力をつける
 
 免疫力をつける方法には、予防接種で「インフルエンザワクチン」をうつのが効果的です。ただし100%かからなくなるという効果はなく、発症しても重症化や合併症を抑え病状を軽くしたり抑えたりします。また、インフルエンザには、A型B型新型インフルエンザなどの種類があります。そのため、予防接種しても型が違うと効果がでにくい場合もありますが、予防接種はかかりつけ医に相談し摂取した方が良いでしょう。
 予防接種の他には、不規則な生活を止め、規則正しい生活をして、体の免疫力を普段の生活から高めることをお勧めします。
 
第2の原則:感染しないための心得/感染経路を断つ
  1. 人混みを避ける
  2. 人混みは、インフルエンザの温床です。なるべく繁華街への外出は控えるようにしましょう。また、外出の際にはマスクで予防しましょう。
  3. 外出後の手洗い、うがいをする
  4. 帰宅後にはうがい・手洗いをすることで感染予防になり、家族への感染を防ぐことが出来ます。
 
第3の原則:抵抗力をつける
予防接種でインフルエンザへの抵抗力をつけるだけでなく、人の持つ自然の基礎抵抗力をつけることが最も重要なことです。まず、体力をつけ抵抗力を上げれば、インフルエンザまたは風邪にかかりにくくなります。
【抵抗力のつけ方】
・十分は睡眠と休養をとる
・バランスのとれた食事をとる
・健康的な生活習慣を心がける
※抵抗力をつけるためには、普段の生活習慣が大切です。
※軽くウォーキングや運動をしましょう。