健康ひとくちメモ

「サンマ」

話題のタウリンが豊富

 江戸時代には「サンマが出ると、あんまが引っ込む」という諺が生まれるほど、栄養価の高い食品として親しまれていました。脂の乗ったタンパク質を食べることで、夏バテが解消され、あんまさんの世話にならずに済む≠ニいう意味が込められています。
 サンマには必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質のタンパク質や貧血防止に効果のある鉄分、粘膜を丈夫にするビタミンA、骨や歯の健康に欠かせないカルシウム、そしてその吸収を助けるビタミンDも多く含まれていて、成長期の子どもさんや中高年の方は特に積極的に摂りたい魚です。
 さらに近年、注目を集めている不飽和脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)がこのサンマには豊富に含まれています。これらの不飽和脂肪酸は血液をサラサラに保ってコレステロール値を下げる働きがあります。またDHAは脳細胞の働きを活発にして子どもの学力向上、高齢者の痴呆の防止に効果が期待されています。加えて、サンマはコレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮することで話題になったタウリンも豊富なのです。
 これらの薬効は主に脂にあるので、焼き魚にするときには、姿のまま脂を落とさないように、ふっくらと焼いて食べるのがお勧めです。焼き魚以外にもフライ、煮つけ、つみれなどで秋を代表する味覚の秋刀魚を楽しんで下さい。
(参考:J-Medical、「からだによく効く食べ物事典」栄養管理科 濱尾理沙)
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