健康ひとくちメモ
     1月の行事食
 
五穀豊穣と家族の健康願う

 四季の変化がある日本では季節の変わり目が生活に重要な影響を与え、人々は「節」を重視しました。お正月の「おせち料理」は一年の五穀豊穣と家族の健康を祈る、最も大切な行事と位置づけられています。おせち料理のお重は五段が正式とされ、華やかな料理がお重を彩ってきました。中身は海の幸、山の幸がバランス良く使われ、しかも薬効成分の強い食材の多いことに驚かされます。おせち定番食材の由来・語呂合わせをみましょう。

◎黒豆 黒くマメマメしく働けるように
◎数の子 多産や子孫繁栄への願い
◎蓮根 たくさん穴があって“見通しが良くなる”
◎橙 “代々”続くように家運が良くなるよう祈り、鏡餅の飾りにも使う
◎伊勢海老 伊勢と威勢をひっかけてエビのひげのように長く伸び、腰が曲がるまで長寿なことを祈る

 こういった様々な願いを込めておせち料理が作られてきたのです。
 七草粥は正月の松の内が明ける1月7日の朝に頂く行事粥です。春萌の草花たちの芽吹きエネルギーを食べることで、その年の無病息災を願います。また消化の良い粥で正月の御馳走で疲れ気味の胃腸をいたわり、冬に不足しがちなビタミンを補給出来ます。
 1月15日は小正月です。元日の大正月に対し“女正月”“十五日正月”とも言います。女正月の呼び名は、正月中はかえって女性は忙しく、やっと一息がつけて年始回りが出来るようになるのがこの頃、ということなのだそうです。この日に小豆粥を食べると一年間の邪気を払い万病を除くといわれ、京都を中心にまだこの習慣が残っているようです。

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