健康ひとくちメモ
ごぼう
 
がん予防や便秘を解消する食物繊維 
 ごぼう(牛蒡)はユーラシア大陸に分布、日本へは1000年以上も前に中国から薬草として伝来しました。食用にしているのは日本と韓国だけ。滝野川ごぼうが代表の根が長いごぼうは関東以北、堀川牛蒡が代表の根が短いものは関西で作られています。
 
〔栄養成分〕
 主な成分は炭水化物で、大部分は消化吸収されないイヌリン(水溶性)、ヘミセルロース(不溶性)などの食物繊維です。これがごぼう特有の歯ごたえや風味を作り出しています。イヌリンは腎機能を高め利尿効果があると言われます。最近注目されている成分は木質素とも呼ばれるリグニンです。胆汁酸を吸着して排泄させる作用があり、消化吸収されずに便の量を増やして腸の蠕動運動を活発にするため、便秘を防ぎ腸内の有用細菌の繁殖を助け、有害物質を吸着して排泄する働きもあるので、大腸がん予防に役立つと言われています。

 さらには悪玉コレステロールを排出する働きや、血糖が急激に上昇するのを防ぐ働きもあるので動脈硬化や糖尿病予防などの効果も期待できます。
 
〔調理のポイント〕
 晩秋から初冬がおいしい時期。泥つきで2p位の太さでスッと伸びた、ひげ根が少ないものを選ぶのがポイント。

 ごぼうにはアントシアニン系色素が多くアクが極めて強いため、アク抜きをすると同時に変色を防ぐため酢水につけると良いでしょう。油を通すと甘味が増し風味が引き立ちます。香りが強いので肉や魚と一緒に調理すると臭みを消してくれます。炒り鶏やキンピラ、天ぷら、混ぜご飯などにどうぞ。 
 
 (「食の医学館」「からだによく効く食物事典」より)
 
 
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