ワンポイント・リハビリ
寒い時期の風呂の入り方
脳卒中・心筋梗塞を予防
 
 冬期間に入浴による事故が増加する傾向にあり、そのうち脳卒中や心筋梗塞が原因となる割合が多いとの報告がなされています。  
 主に血圧上昇による血管へのストレスや、体温上昇により血液が固まりやすくなり、心臓や脳の血管に血栓が詰まりやすくなることが原因といわれています。特に、冬期間は脱衣所や浴室の気温が低く、寒さのために体温を下げないように血管が収縮し血圧が上昇します。また、高温のお風呂では交感神経が緊張して血圧上昇が起こります。そうすると、高齢者など動脈硬化を起こしている方は、血管が血圧上昇に耐え切れずに破れてしまい、脳出血を起こしてしまいます。  
 また、寒いからといってつい熱いお湯でお風呂に入りがちですが、そのような高温浴では血液を固まらせる働きをする細胞が活性化する一方で、血管内に発生した血栓を溶かす働きは低下するといわれており、血栓が出来やすい状態となります。また、尿量が増えるなどして脱水状態となりやすく、血液がドロドロになりやすいため、さらに血栓が出来やすい状態を作りがちです。  
 
対策として
@入浴前の水分補給 
A脱衣所と浴室を温めておく 
B風呂の温度は高くしすぎない(38〜40度が適切といわれています)
C入浴時間はほどほどに(5分程度が適切です)

 脳卒中や心筋梗塞は予防が大切です。寒い時期の入浴には特に気をつけましょう。
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