ワンポイント・リハビリ
高齢者の転倒を予防
   
 年をとると身体機能の低下などから転倒しやすくなります。高齢者は「いつでも、どこでも転倒しやすい」ことを認識し、ふだんから積極的に予防対策に取り組みましょう。
 
住環境を整備、骨を丈夫に
〔転倒しやすい理由〕
 転倒の原因は「内的(身体的)要因」と「外的(環境)要因」に大別されます。内的要因は「加齢」「病気」「薬」など、外的要因は「住環境」などがあります。両方が重なると、転倒が起こりやすくなります。 
 
〔高齢者が転倒すると〕
「また転ぶのではないか≠ニいう恐怖心をもつ」→「あまり動かなくなる」→「骨や筋肉の力が低下する」→「再び転倒する」という悪循環に陥り、寝たきりにつながることもあります。実際、「一度転倒を経験した人の多くが再び転倒している」という調査結果もあり、悪循環を断つことが大切です。
 
〔転倒・骨折を防ぐには〕
(1)住環境を整備=転倒につながる危険が潜んでいないか道具を活用するとよい。
▼照明…枕元に照明器具のリモコンを置いたり、廊下や階段に足元を照らす照明器具をつけるとよい。
▼手すりや段差の解消…玄関、トイレ、浴室、階段、廊下などに手すりを付けたり、屋内の段差を解消することも大切。

(2)骨を丈夫にする=万一転倒しても骨折しない丈夫な骨をつくりましょう。「運動」「適度な日光浴」「カルシウムの補給」など、日常生活での取り組みが大切です。

(3)筋力をつける=筋力が低下すると、歩行能力が低下し、再び転びやすくなります。適度な運動で筋力をつけましょう。

(4)その他=スリッパはかかとが浮き脱げやすいので、室内ではかかとをしっかりカバーできる室内履きを利用するか、はだしがお勧めです。転倒に備えて「ヒッププロテクター」を活用したり、外出時には杖やシルバーカーを利用するとよいでしょう。
   
トップページへ戻る