薬局だより

「水虫薬について」

塗り薬と飲み薬を使う 根気強い治療が肝心

 水虫は白癬菌という真菌(カビ)が原因となります。この白癬菌の感染力は、それほど強力ではなく、空気感染や直接接触による感染はほとんどないと考えられています。しかしながら、水虫患者が落とした皮膚の垢などが別の人の皮膚に付着してうつるので、バスルームの足ふきマットやスリッパなど湿った温かい場所は要注意と言えます。
 水虫治療の薬には塗り薬と飲み薬があり、それぞれの水虫のタイプや症状に応じて治療が行われます。
塗り薬
 クリーム剤、液剤、軟膏剤があり、水虫治療の中心となります。塗り薬を用いる場合は、まず患部をよく洗い、皮膚表面の汚れを落とすことが大切です。また足水虫(足白癬)の場合は、特に以下の点に注意が必要です。
(1)毎日欠かさず、最低1カ月以上続ける (2)症状のない足の指の間、足裏全体にも塗る (3)塗り残さないようまんべんなく塗る (4)ただれやひび割れがある場合は、かぶれに気をつける
飲み薬
 飲み薬による治療は、具体的には以下のような場合が該当します。
(1)毛や爪にまで入り込んだ水虫 (2)角質増殖がみられる水虫 (3)塗り薬でかぶれてしまった水虫 (4)ただれやひび割れがひどくて、じゅくじゅくした水虫 (5)患部が細菌感染を起こしていたり、広範囲におよんだりしている場合
 爪水虫の場合は塗り薬を使っても爪の中に薬の成分が届きにくいため、飲み薬が効果的です。
 水虫治療で大切なことは、根気よく治療を継続することです。かゆみなどの自覚症状がおさまった後も、しばらくの間白癬菌はすみついています。勝手に薬をやめず、きちんと医師の指示に従う事が必要です。
(ヤンヤンファーマ「水虫ちゃんねる」より 薬剤科 佐久間 眸)
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