薬局だより

『漢方薬』について

自然治癒力を高める

漢方薬とは
 《漢方薬はいくつもの生薬を組み合わせて作られる薬です》小さくきざんだ生薬をお茶のように煎じてのむ伝統的な煎剤もありますが、広く使われているのは、煎じ薬を乾燥させてアルミパックに入れ、持ちやすく、また飲みやすくしたエキス剤(医療用漢方製剤)です。
 《漢方薬の基本的な考え方は、人がもっている病気を治す力を高めることです》誰もが本来持っている、病気と闘い、治す力(自然治癒力)を高め、からだの調子を整えることを基本にしています。
 《漢方薬は、一人ひとりの個人差を重視して、使い分けています》漢方は、病名で診断することだけでなく、患者さん一人ひとりの体質や病気の状態を見きわめ処方されます。そのため、同じ病気でも患者さんの状態によってのむ薬が違っていたり、ひとつの薬がいろいろな病気に応用されたりすることがあります。
服用の工夫
 《溶かしてのむと、さらに吸収されやすくなります》基本的には他の薬と同様、コップ一杯の水で、服用することが大切です。より吸収を良くするには、あらかじめコップ一杯の白湯で溶かしてから飲んで下さい。しかし、溶かすと苦味などの味がきつく感じられることがあるので注意が必要です。
食前・食間服薬の理由
 漢方薬をのむ時間は、特別な指示がない限り、食前または食間に飲むことを勧めます。空腹時に漢方薬を飲むと、食物の影響を受けないで小腸まで届き、腸内細菌によって吸収されやすい状態に変えられます。そのため効果的に薬の効果を発揮することができるのです。また、附子(ぶし)や麻黄(まおう)のように作用が強い生薬も、胃酸によって吸収が抑えられるため、おだやかに効かせることができます。
(参考資料:「ツムラHp」「カンポHp」薬剤科 佐久間眸)
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