薬局だより
貼り薬について
禁煙補助薬など全身作用を期待
 貼り薬といえば、捻挫や肩こり、腰痛などの時に使う湿布薬を思い浮かべますが、それだけではなく、全身作用を期待した貼り薬があります。薬の成分が皮膚から吸収され、皮膚の下を走っている血管から吸収され効果を発揮します。
 
狭心症治療薬(ミニトロテープ、フランドルテープなど)
狭心症の予防に使われるニトログリセリンや硝酸イソソルビドを主成分とした貼り薬です。ニトログリセリンの舌下錠は1時間ぐらいしか効果がありませんが、貼り薬は24時間効果が持続します。1日1回、胸や腹または背中に貼ります。
 
女性ホルモン剤(エストラダームなど)
更年期障害などの治療に使われる女性ホルモンの一種のエストラジオールを主成分とした貼り薬です。2日に1回、下腹部かおしりに貼ります。
 
気管支喘息治療薬(ホクナリンテープ)
喘息の治療・予防に使われる塩酸ツロブテロールを主成分とした貼り薬です。飲み薬や吸入薬では短時間しか効果がありませんが、貼り薬は24時間効果が持続します。1日1回、胸や背中または腕に貼ります。
 
禁煙補助薬(ニコチネルTTS)
ニコチンを主成分とした貼り薬です。タバコの代わりに皮膚からニコチンを吸収させることで、禁煙時のニコチン離脱状態を和らげ、禁煙を補助することを目的としています。1日1回、徐々にニコチンの量を減らしながら8週間使用します。
 
《貼る時の注意点》
 同じ場所に貼るとかゆみ、かぶれなどが起こることがありますので、毎回少しずつずらして貼るようにしましょう。また、貼り替える時間はいつも違う時間ではなく、大体の時間を決めておくと体の中の薬の成分が一定になります。
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