薬局だより
骨粗鬆症の薬について
骨からカルシウムの溶出を防ぐ
 骨粗鬆症とは、骨の代謝・合成が悪くなり、骨がスカスカにもろくなる病気です。腰痛や背骨の痛みを伴うほか、高齢の方では骨折をしやすくなります。まだ骨粗鬆症になっていない方は、食事療法・運動療法を心がけることによって予防することができます。すでに骨粗鬆症になってしまった方は、生活改善とともに薬による治療を行います。骨粗鬆症の薬は次の通りです。
 
☆ビタミンD3製剤(ワンアルファ錠・ロカルトロールカプセル等)
カルシウムの吸収を増加させ、新しい骨を作るのを助けます。
☆カルシトニン製剤(エルシトニン注等)
骨のカルシウム分が血液に溶け出すのを防ぎ、背骨や腰の痛みを和らげます。
☆エストロゲン製剤(エストラダームM等)
骨粗鬆症は中高年、特に女性に多い病気で、女性の場合には女性ホルモン(エストロゲン)と密接な関係があります。エストロゲンには骨にカルシウムを運ぶ働きがあり、閉経後にエストロゲンの分泌が低下してくることによって骨粗鬆症を引き起こすことがあります。
☆イプリフラボン製剤(オステン錠)
骨のカルシウム分が血液に溶け出すのを防ぎます。カルシトニンの分泌を盛んにするほか、新しい骨を作るのを助けます。
☆ビタミンK2製剤(グラケーカプセル)
骨のカルシウム分が血液に溶け出すのを防ぎ、新しい骨を作るのを助けます。
☆ビスホスホネート製剤(ボナロン錠・ベネット錠等)
骨に付着して、骨のカルシウム分が血液に溶け出すのを防ぎ、骨密度を増加させます。起床してすぐコップ1杯の水(約180cc)とともに服用し、噛んだり口の中で溶かしたりしないで下さい。服用後30分は横にならないで、服用後30分以上たってから朝食をとるようにして下さい。最近では週1回1錠服用すればよいタイプの薬もあります。
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